第453回
時代の流れをつかむには問題意識が必要です
「波の高低ではなく、潮の流れをつかめ」という原則は
一度聞いたら忘れられない表現です。
もっとも「波の高低」はすぐにわかりますが、
「潮の流れ」をつかむのは簡単ではないですね。
「潮の流れ」をつかむようにするには、
どうすればいいのでしょう。
そう思って、『株の原則』を読み続けると、
「問題意識を持つことです」
というアドバイスと出会います。
邱さんによれば、株に興味をもち、
株式欄を見るようになると、
その魅力にとりつかれるようになるとのことです。
「そのうちに、株についてもっと知りたくなって、
解説書を読むようになります。
株の知識をいろいろ勉強するし、
自分が買いたいと思う会社も出てくる。
そうなると、その会社の中身が気になってしょうがなくなる。
ガンの新薬を開発しているそうだけども、ほんとうか。
こんど売り出したパソコンは売れているだろうか・・・
という具合に、自然に興味が深まってくるんですね。
すでに問題意識を持つようになっているわけです。」
(『株の原則』)
そして邱さんは「問題意識を持つこと」の大切さにふれます。
「人間、問題意識がないと、
ものごとを捉えられないものです。
私なんかが、今日成り立っているのも、
問題意識を多角的に持っているからなんです。
アンテナをはっていてそれに触れたら、
あっ、こんなことがあったのか、こうだったのか、
という具合に頭にはいってくる。
株に興味を持つと、問題意識が出てきますから、
ふつうの記事を読んでも、ピンとくるようになります。
性能のよいアンテナでニュースを捉え、
情報を収集することがたいせつなんです。
まあ、株をやろうとする人は、自然にそうなりますが、
それができないようでは、最初から失格でしょう。
実際に株を買うと、問題意識は、もっとはっきりでてきます。
いくら意識や情報をふやしても、買ってみないことには、
なんにもわからないのとおなじですからね。」
(同上)
ちなみに「問題意識」という言葉、
邱さんは、あるところで
「自分はこういうことに興味を持っている」とか
「こういう問題はこういう形で表面化してくるはずだ」
という意味で使っておられますが、
ここでも同じ意味で使われているようです。
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