第447回
「実際に株を買ってみるのが株を知る一番の近道」
邱さんは株の初心者に向かって
「株にお金を投じれば、
金儲けのチャンスもあるけど、
損するチャンスもある。
株を買うからには、この金が半分になるぞ、
という覚悟が必要ですよ」とおっしゃいます。
そういう話をきけば、
「株を買うのはやめることにします」
と後ずさりする人がいるでしょう。
反対に、
「損をすれば、元手が半分になることもある
ということは、倍になるチャンスもあるということだ。
自分はチャンスをつかむことにかけてみたい」
と考え、株に向かっていく人もあるでしょう。
そう考えて、株に向かう人に対して
邱さんはつぎのように語りかけます。
「最初は西も東もわからないのですから、
横綱相撲をとろうと思っても、無理なんです。
そこで、2千数百種類の株のなかから、
値段が安くて、手の届く会社を選ぶ。
でも、惚れたくなる理由がないとダメです。
思い通りにならないということもあるでしょうけど、
それでいいんじゃないですか。
初恋で成就って、あまりないでしょう。
自分で経験することがだいじなんです。
私は、よく笑い話にいうんですが、
東大の法学部なんかで
一年間手形法の講義を受け、
試験も『優』をもらったけど、
ついに手形というものを見たことのない人がいる。
ですから、とにかく自分の月給やボーナスで
1000株買ってみる。
それだけで、関心を持つようになるし、
知識も得るようになるんです」
(『株の原則』)
邱さんが言わんとするのは、
株のことを理解する一番の方法は
株を買ってみることだということなのです。
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