第432回
身の振り方の相談を受けると時間のたつのを忘れます
私が7年前にひらいた勉強会に
参加していただいた、
良知正浩さんの関心の一つは
「どこの会社の株を買えばいいのか」でした。
私は邱さんの知恵を借りてマブチモーター株をすすめ、
一件落着と思っていましたら、
次の勉強会の終了後、
みんなで再び焼肉屋によって舌鼓を打っていたら
良知さんからこれからの進路について悩んでおりと
再び打ち明けられ、
私に意見を求められました。
良知さんは東京が大好きなシティー・ボーイで
大好きな東京で、独立・自営の道に踏み出すことを
夢見ていました。
一方、郷里の焼津で父親が造園業を営んでおり
その父親が病気がちで、郷里にいる姉から
家に帰って、家業を継げといわれています。
自分は東京で仕事を続けたいけれど、
どうしたものかという相談でした。
こんな人生上の重要事を打ち明けられ
私は一瞬たじろぎましたが、
講師といったような仕事をする以上は、
こういう問題にも自分の意見を出さねばと
自分に言い聞かせました。
そして話を聞き終わったあと私は、
郷里に帰って稼業をつぎ、
経営者としての仕事をすることにしたらどうですか
といいました。
好きな東京で自営業者になることが夢だけど、
すぐ独立できる体制にはないようだから、
サラリーマン生活をつづけるより
一旦、郷里に帰って家業を継ぎ、
経営者として経験を積み、機を見て
東京に進出するようにしたらいいのではないかと
アドバイスしました。
アドバイスは常識的なものでしたが、
そんな大事な話を勉強会が終えた9時からするわけですから
時間はすぐ深夜におよびます。
「良知さんから、もう遅くなったから
今日はこれでおしまいにしましょう」
といって駅に行ったら、
終電が出てしまったということが2度ばかりあり、
タクシーで帰ることになりました。
それからしばらくして、良知さんから年賀状で、
郷里に帰ったことの連絡を受けました。
以来、年に一度、賀状で交流を続ける関係が続きましたが
3、4年ほど前のことになりますが、
良知さんから焼津に来て、
当地の青年会議所のメンバーを相手に
株の話をしていただけませんか
というお誘いを受けました。
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