Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第426回
「日本人離れは日本人が日本人を褒める褒め言葉」

これから上海に行って一勝負かけようしている
青年のことを考えるうちに、
邱さんの『哲学が変わった!』を再読することになりました。

そしてこの本の最終章、
「物離れ、金離れ、日本人離れ−
過去の常識を捨てポスト・バブルを上手に生きよう」
の最終項、「日本人離れで日本はもっとよくなる」に
これからの私たちのあり方の一つが
書かれていることに気づきました、

邱さんは次のように書いています。
「日本人が日本人の悪口をいうのも
日本人の特徴の一つだが、
そういう日本人から逃れたい潜在意識が
日本人にはかなり強い。
私が聞き知った言葉のなかに、
『あの人は日本人離れしている』というのがある。
これは、日本人が日本人を褒める褒め言葉なのである。

日本人は気が小さいし、先を見る目もないし、
それに比べるとあの人は同じ日本人でありながら
桁はずれにスケールが大きい。
つまり日本人らしくないのが偉い日本人だというのである。
こんな褒め言葉は、もしかしたら世界広しといえども
他に類例がないかもしれない。
しかし最近の日本人は、
だんだん日本人の型を破るようになってきた」
として、邱さんは三つの要因をあげています。

「まず英語を喋れる人がうんと増えた。
英語だけしゃべれても
世界中どこでも通用するわけではないが、
さしあたり海外旅行をするのには不自由しないですむ。
少し気のきいた若者になると、
第二外国語、第三外国語にも積極的に取り組んでいる。
よその国の言葉がペラペラという日本人は
それこそ日本人離れした日本人である。」

「次に海外旅行に行く人が滅茶苦茶増えた。
年に1600万人が海外に行くだけでも、
日本人の見聞はうんと広がる。
日本人の生き方だけが唯一の生き方でないこともわかるし、
日本人が他国の人に比べて
どれだけ恵まれているかにも気づく。」

「第三に海外に根を下ろして
そのまま住みつく人が増えていることである。(略)
日本はそれらの人々の生まれ故郷ではあるけれども、
一生を送るところでなくともいいのである。
だから、日本人がいつまでも
日本国内の経済発展だけにこだわることはない」

そして最後に邱さんは
これからの日本人の姿を示唆してくれています。
「日本人の日本人離れが進めば、
日本はバブル時代よりも
もっとずっとスケールの大きな国になるはずである」と。


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2003年10月27日(月)

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