第372回
人は認められたときに「やる気」を起こします
ハイQへの連載を始めたころ
最初に祝福のメールを送ってくれたのは子供たちです。
それから親しい友人たちもメールを送ってくれました。
友人の一人は、
私が普段使用しているメールアドレス宛ではなく、
ハイQ編集部の方々が設けてくださった
メールアドレス宛に激励メールを送ってくれました。
さて連載から1週間ばかりたったところで
お名前は存じ上げないですが
親しげに文章を書いて送ってくださった方がいました。
「ああ、読んでくださる方がいるんだ」と知って
うれしくなり、思わずお礼の返事をだしました。
邱さんがどこかで
「作家は人に読んでもらうために書いている」
と書かれていました。
私はこの文章を読んだ時
「へえ、そういうものなのか」
と思いました。
ものを書くことを職業にしている人は
自分勝手に書きたいことを書き、
「読みたい人はどうぞ読んでください、
読みたくない人は素通りしてください」
といった具合に、
好き勝手に書いているのではないかと思っていたのです。
しかし、私も文章を書き、
邱さんの言葉が少しわかるようになりました。
お読みいただいた方からメールをいただくと
うれしい気分になり、
自分は読んでいただくために
書いているのだということに気づいたのです。
前に、人間はどういうときに
「やる気」を起こすのかを
研究したことがありますが、
その一つは「自分が他人に認められたとき」
だという結論を導き出しましたが、
この1年ハイQに連載してみて、
このことを再確認しました。
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