第356回
邱さんから教えてもらったことを体験を交えて伝えます
邱さんが昭和57年に出版した
『ダテに年はとらず』に書かれていることですが、
邱さんは昭和42年に「年をとらない法」
という作品を発表し、そのなかで
「年功序列給は40歳まで」
「転職するなら若いうちに」
「退職金などあてにするな」
「収入の道を講じておこう」
「そのためには長期月賦で不動産を買うのが一番」
といった提言を盛り込みました。
そして『ダテに年はとらず』を出版した
翌年の昭和58年に、邱さんは
日本経済新聞社から出された全集、
Qブックスの1冊として
『人生後半のための経済設計』を出版しました。
この『人生後半のための経済設計』には
「遊ぶために働け」「財産としての家の買い方、つくり方」
と並んで、「40歳からの生き方、考え方」
という作品が掲載されていました。
昭和58年といえば、昭和18年生まれの私などが
40歳になったときのことで、めぐり合わせのよさもあり、
私は『人生後半のための経済設計』をすぐに買い
「40歳からの生き方、考え方」を熱心に読みましたが、
この作品こそ、昭和42年に発表された
「年をとらない法」だったのです。
「年をとらない法」は私などが大学を卒業し、
社会人になった2年後の昭和42年に発表された作品で、
私はそれから16年たった頃に読んだわけですが、
そこに盛り込まれていた提言は
その後の邱さんの作品に盛られていましたので
「40歳からの生き方、考え方」を読んだときには
私は「長期月賦で不動産を買い、収入の道を講じる」
方法はすでに実践していました。
しかし、「転職するなら若いうちに」
というのは、なかなかの難題で、
私はいろいろ考えた末に、
自分が経験していない部門に
転職する道を選びました。
その頃、私の頭を占めていたのは、
自分の将来に対する不安でした。
いまは邱さんからいただいたアドバイスを参考にして
未知の分野に踏み出してよかったと思っています。
そうしたことをふりかえりつつ
いま自分の将来に不安を感じている人たちに対して
自分の体験を交えながら激励できたら
いいなあと思っているところです。
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