第348回
新しい自分をつくりだすキッカケは何かを変えること
自分の将来について考える青年が
私に投げかけてきた3つ目の質問は
「常々、本当の意味での自立を目指し
自分に何ができるかと考えてはいるものの
何ら糸口がつかめません。
自分に何かが足りないとも感じております。
独立、自営の側に行くために必要なことは
なんでしょうか?」
というものでした
難しい質問ですが、講師になって体験したことも
交えながら返事を書きました。
「研修の講師になってからの体験ですが、
20歳代後半の青年たちを前に、
『いま心配なこと、気になっていることを
率直に書いてください』と言ったことがあります。
『本当に思ったままのことを書いていいのですか』
ときかれたので、
『ハイ、自分に嘘をついてもしょうがないですから
思ったままのことを書いてください』
と答えました。
そうすると
『マンネリにかかって毎日憂鬱だ』
『このままでは成長が見込まれないので心配だ』
といった類の記述がたくさん出てきました。
こうした体験から、マンネリ病は
28、9歳の頃から起こっていることに気づきました。
そういうマンネリ気分を払拭する方法の一つとして、
邱先生は通勤経路を変えるとか、
部屋のカーテンを変えるとか
ささいないことでいいから
気が変わるようなことをしてみたらどうでしょうか、
とおっしゃっています。
しかし、その程度のことでは気は晴れないというのであれば、
これまで経験していない仕事がしたいのですと言って
環境を変えてみるというのも一つの手ではないかと思います。
経験していない仕事がしたいのですと
周囲の人に働きかけるには多少、思いきりがいりますが、
人間は環境が変わればそれに適応しるものだし、
実際に体験してみると、新しい知識や技術が身につき
“人間の幅”を広げることになります。
そうした変化を繰り返すなかで
自分はこういうことが好きだとか
こういうことに向いているといったことに
気づけばもっけの幸いでしょう。」
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