第331回
邱さんはいまも若者たちに人気があります
私は6月中旬のある日、横浜で
「先読みと実行の精神―ベンチャーの先達、邱永漢氏に迫る」
という題で話をさせていただきました。
多分、邱さんについては知らない人が多いだろうと思い、
私は、邱さんの青春期から
最近の動きに至るまでの行動を引き合いにだしながら、
邱さんが折々の時点でその先をどう描いてきたか、
その結果はどうであったかといったことを、
私などが体験させていただいたこともまじえて話しました。
話は50分程度のものでしたが、
話が終って、司会者が
「質問があればどうぞ」と促すと、
ある青年から
「邱さんについて勉強しようという気になりました。
さしあたりどんな本を読んだらいいのでしょうか」
という質問を受けました。
邱さんの人生の大きな魅力の一つは
青年期に波乱万丈の体験をしたこととか
作家業のかたわら実業の世界に足を踏みいれるといった
異色のキャリアを歩まれていることでしょう。
そこで『金儲け自伝』とか
『わが青春の台湾・わが青春の香港』
といった邱さんの半自伝を読むことをおすすめしました。
また、本を読むのは時間がかかる、
実際の邱さんに直接接したいと考える青年もいて
「“ナマの邱さん”に接したいと思います。
どうしたら邱さんに会えますか」
ときかれました。
「3万円いりますけど、
邱友会という会に行けば
“ナマの邱さん”に接することができますよ。
ご本人はこの会でお話することは
HPで書いていることと変わらないと
おっしゃっていますが」と答えました。
「3万円」というのが、
“お金儲けの神様”に出会うための
木戸銭のようにきこえたのかもしれません。
参加者から、ドット笑いがおこりました。
こうしたやり取りをへながら、
私は、邱さんはいまの若者たちにも
なかなか人気があるなあ、また
邱さんはさまざまな世代の人から
興味と関心をもたれる人なんだということを
強く感じました。
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