Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第325回
「目標が達成されたら、また新しい目標に」

邱さんが中国大陸ではじめて事業を展開したのは
10数年前のことですが、
大陸は邱さんにとっても未知の舞台で
思わぬトラブルにも数多く遭遇されたのではないか
と想像していました。

だからこれらの仕事が一段落したら、
さすがの邱さんも、落ち着かれるのではないかと思っていました。
しかし、中国大陸を舞台にしてまたまた新しい事業に取り組まれる
と知らされビックリしているところですが、邱さんにおいては、
当然のものなのかもしれないという気もしてきました。

『野心家の時間割』のなかに
「『初心のときめき』を忘れるな」
という文章があり、これを読んでいると、
いま邱さんの行動姿勢の一端が
語られているように思われるのです。

「アメリカでも『時間の使い方』は論議の対象であり、
そのことに関する著作がたくさんある。
翻訳書も決して少なくはない。
しかし、アメリカ人の著作はいずれも
どうすればファイルの整理を能率的にやれるかとか、
会議はいかに効率的にやるかとか、
という物理的な作業のことばかりに集中していて
主観的な心理的な時間の使い方は
ほとんど無視されてしまっている。

人生は長ければよいということではなく、
それだけの値打ちのあった使い方であったかどうか
という評価が必要である。
目標があって、そこへ到達した瞬間に
人生は終りというのでは困るから、
目標が達成されたら、
また新しい目標に向かって挑戦する段取りが必要になる。

その場合の自分の位置は、
幾山河超えてきたという感じではなくて
常に新しい振り出しにいるという姿勢でなければならない。
『初心忘るべからず』という先人の遺訓は
こうした姿勢をとることが
素敵な人生をおくるための心構えであることを
教えているのである。

初心にかえるということは
『経験』に毒されないということでもある。
時間の経過によって鮮度を失わないということでもある。
つまり時間を上手に使うあらゆるテクニックの中には
『時間に汚染されない鮮度の保ち方』
という高度の技術も含まれているのである。」
(『野心家の時間割』)


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2003年7月18日(金)

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