| 第293回やっぱりシロウトの精神が大切です
 私が邱さんの本を読み、邱さんの主張に接するなかで、よく理解できなかった考えがいくつかありました。
 その一つが「シロウトの精神を大切にしよう」という考えです。
 私たちの常識ではシロウトよりクロウトのほうが勝っているものととらえます。
 経験がない人より経営豊富なベテランが
 すぐれているととらえています。
 だから邱さんの「シロウトの精神が大切です」
 という考えはなかなか理解できませんでした。
 しかし河野さんのような人をみつめていると、「シロウトの精神が大切です」
 という邱さんの考えの意味がよくわかります。
 河野さんは古本屋さんの世界とは縁のないところで仕事をしてきましたから
 古書店経営についてはシロウトでした。
 しかし、シロウトであったがために
 河野さんはとらわれのない目で、
 古書店業界を観察し、
 業界の常識とされていることのなかに
 納得のいかないことがたくさんあることに気づきました
 そうした過去にとらわれない自由な立場で考えたので、業界にドップリつかっている人には考えらなかった
 新しい仕事の仕組みを開発できたのではないでしょうか。
 河野さんは、いま古書の世界では店売は低迷が続き、
 転業、廃業、倒産する古書店が続出しているけれども、
 「ネット通販」は社会の認知度も高まり、
 今後、その重要性が高まっていくと読んでいます。
 こういう考えは河野さんが過去の常識にとらわれない立場で、
 未来に挑戦しているから、
 でてくるはないでしょうか。
 やっぱり「シロウトの精神が大切です」ね。
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