| 第281回「邱さんは短い言葉で急所をついてくれる人です」
 “二十世紀文庫”の主、門脇さんはほぼ2年前にネット古本屋さんをはじめ、
 邱さんが「ほぼ日刊イトイ新聞」から分家独立して、
 “ハイQ”の発信を始めるころに、
 門脇さんは開業して1年目を迎え、
 そのころの邱さんの文章を
 自分のホームページに引用されていますが、
 昨年の暮の頃には次のような文章を書いておられます。
 「2002年12月15日(日)邱永漢『ハイハイQさんQさんデス』が、
 中国・台湾関係について
 邱永漢でなければできない貴重な報告をしている。
 <両岸の政府の話し合いがつかず、
 交渉はデッドロックに乗りあげたままですが、
 経済の方は経済の原則に従って
 お金の儲かるところにお金が怒涛の勢いで動いたので、
 一足先に実質上の統一に向っています。
 台湾の資本と技術と人材が中国の経済成長に
 大きく貢献しているし、そのおかげで台湾の資本も
 台湾海峡をこえて活躍する舞台ができるようになったのです>」
 また今年の2月には次のような記述があります。  「2003年2月27日(木)自宅で一日中帳簿整理。(略)
 久し振りに邱永漢の最近の“ハイQ”から引用する。
 <すべての事業が成功するかどうかは
 その長所よりネックになっているところが
 解決できるかどうかにかかっています。
 いくらいいアイデアであっても、
 欠点になっているところがうまく解決できないと
 不首尾に終わってしまうからです>」
 (門脇伸行『晴耕雨読―古本屋の読書日記』)
 私など邱さんの文章の引用ばかりしていますが、門脇さんも折々邱さんの言葉を引用されています。
 頂門の一針という言葉がありますが、
 邱さんの文章には短い言葉で
 急所をズバッとつくところがあるから
 ついつい引用したくなるということでしょうか。
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