第280回
「邱さんの文章は引用されるのに向いているのでしょうか」
“二十世紀文庫”の門脇さんが
ご自身のホーム・ページで掲載している日記を追うと、
門脇さんが折々、
邱さんの文章を引用しておられことがわかります。
「2002年9月1日(日)
暑い8月も終わり、いよいよ9月。
秋はいつ頃やって来るのだろうか。
サイト『ほぼ日』から、
邱永漢『もしもしQさんQさんよ』が独立して、
サイト『ハイハイQさんQさんデス』
として始まったので、まとめ読みをした。
このサイトは中国情報だけでなく、商売全般、
古本商売にも役に立つ貴重な情報が満載だ。
2002年9月2日(月)
現在の倉庫兼仕事場が手狭になったので、
開店1周年に向けて引っ越すことにした。
今度の事務所は前よりスペースが広くなるので、
登録商品の範囲を思い切って広げられることが、
何と言っても嬉しいことだ。
2002年9月3日(火)
株安がデフレに追い討ちをかける不安な日々だ。
本日の『ハイハイQさんQさんデス』より。
<一番大切なことは安くなくても
お客がとびついてくれるかどうかです。
どうやってそれを見分けるかというと、
こちらから売り込みに行かなくとも、
向こうから買いにきてくれるかどうかです>
他の商売への提言だが、古本商売にも当てはまる。
言われてみると当たり前のことのようだが、
なかなか言えない意見だ」(門脇伸行『晴耕雨読』)
この文章を拝見すると、門脇さんが
2年前にネットの古本屋さんをはじめ
開業1年目のところで、
“ハイQ”の誕生と出会っていることがわかります。
そしてお客が向こうから飛び込んでくる商売を狙え
という邱さんの商売哲学の一つに目をつけていることが
面白いですね。
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