Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第269回
「いつかはA株とB株の差を埋める時が来ると言った」

最初の頃、株価がほぼ同じだったA株とB株との間に
開きが出てきました。
前回に引き続いて邱さんの説明に耳を傾けましょう。

「人民元で売買できるA株は、
国内における株式投資が盛んになるにつれて
次第に人気を集めるようになったのと、
急速な経済の発展につれて貯蓄のふえた国内で
ほかにめぼしい投資の対象がなかったこともあって、
株価は上昇を続けて10年で平均株価が
倍になるということが起こった。

それに対して、天安門事件の後遺症があったり、
人権問題によってひき起こされた
中国政府に対する不信感もあったり、
さらには中国の会計制度に対する
外国人投資家の疑問がなかなか解けないこともあって、
B株は次第に不人気化して、
同じ額面の株でありながら、
A株とB株の額面が3倍から10倍まで
平均して4.5倍もひらいてしまったのである。」

さてここから先をどう読むかです。
邱さんの推理内容を確かめましょう。
「もちろん、同じ株に対して
投資家一人一人の評価が違うのは
不思議なことでも何でもない。
ましてや中国株に対する評価が
中国内に住む中国人と外国人投資家や外国に住む
いわゆる華僑の間でひらきが出るのはむしろ当然であろう。

しかし、同じ1つの株に2つの価格が生じて、
しかもその差が3倍から10倍にまでなることは
どう見ても不自然なことであろう。
いつかはこの差を埋める時が必ず来る。
多分、それは中国政府が通貨制度を変えて、
中国人が人民元を自由に外貨に
兌換できるようになった時だろう。
すなわち
(1)中国の外貨事情が大幅に改善された時、
もしくは、
(2)中国がWTOなどの世界貿易機関に加盟して
   為替制度の改善を要求された時、
ということになる。

それがいつであるかははっきり明言できないけれども、
いつかそういう時がくるとすれば、
中国のB株は買いであると私は言った。
そして自分でもその中から有望な株を選んで買ったし、
周囲の人たちにも買うことをすすめた。
私にすすめられて買った人もあれば、
むろん、全く関心を示さなかった人もあった。」
『デフレに強い金銭生活』


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2003年5月23日(金)

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