第252回
「人生のマイナス要因はどんな家庭にも起こる」

『お金としあわせの組み合わせ』で
邱さんは倒産、失業、病気、事故、家庭内不和の５つを
生活に潜むマイナス・ファクターとして挙げました。
こうした事態に直面すると私たちは
不しあわせになってしまいます。

私たちが求めているのはしあわせです。
そのしあわせをもたらしてくれるのは何でしょう、
決まっているよお金じゃないかといって、
私たちはお金を手に入れることに向かって
まっしっぐらというところがあります。
しかし、邱さんは人をしあわせにするのはお金ではない、
お金をたくさん持つより、お金の扱い方を知っていることの方が
人生のしあわせに役立つのだと言っています。

「マイナス要因はどんな大金持ちの周辺にも、
またどんな貧しい家庭にも同じように起る。
大金持ちだからと言って、最愛の人に死なれたり、
あるいは、自動車事故にあったりしないですむ保証はない。
その半面、どんな貧乏生活をしていても、
倒産の心配もなく、失業にも見舞われず、
身体は至って健康で、
家庭生活にも恵まれている人もいる。

そのどちらがしあわせかときかれたら、
お互いに取かえっこできることではないが、
大金持ちの激しい世の中でもみくちゃにされていると、
人はどうしてもお金を手入れるために血眼になる。
お金があればいい生活ができるし、
世間から鄭重な扱いを受ける。
欲しい物は何でも手に入るし、
世界中どこにでも優雅な旅行に行ける。
億万長者を見ると、
お金があることほど素敵なものはないと
ついつい思いたくなるのである。

しかし、人をしあわせにするのは、
意外なことに、お金ではない。
お金をたくさん持っていることよりも、
お金の扱い方を知っていることの方が
人生のしあわせに役立つのである。」
（『お金としあわせの組み合わせ』）