第196回
邱作品にベンチャービジネスのヒントを得た人がいます
邱さんの本を読んで新しい事業を考えるときの
ヒントを得られた人は結構おられるようですね。
邱さんが事業経営者と対談した内容をまとめた
『変わる世の中、変わるビジネス』(PHP研究所)
という本がありますが、
エアーリンクという格安旅行の創業者である瀧本泰行さんは
邱さんの本を読んで見つけたヒントをうまく活かした
という話をしています。
「私は邱先生の本を以前から愛読しています。
もともとこの会社のスタートは、
ヨーロッパのガイドブックをつくったことなのです。
先生は、ガイドブックはいい商品で、
書くのはたいへんだが、インフレの時代には値段が変り、
改定するために毎年出せると書いておられましたね。(笑)
私はその通りやらせていただきました。
出版の時期が個人旅行客がこれから出てくる時代で、
その人たち向けのガイドブックをつくったわけです。
『ヨーロッパ1日3000円の旅』という本ですが、
読者から
『現地の安い店はわかった。
問題はどうしたら現地へ往復する安い切符を買えるか』
という質問が多数くきたのです。
その読者カードが1万枚も集まった。
本の読者カードというのは
出版社が真面目に読むのは100枚くらいではないですか。
あとはゴミです。
私は途中で気がつきました。
2千円の高いガイドブックでしたが、
2千円払ってなおかつ切手を貼って、
格安航空券はどうしたら手に入るのかという人は、
格安航空券を売る対象としては最高のマーケットです。
私どもが出版業だけだったらその読者カードはゴミでした。
しかし旅行業としては宝でした。
『どんな商売でも他人にはゴミだが
自分には宝に見えるというときはやっていいときなのだ』
というのも先生の本に書いてありました。
私はそのまま実践しました。(笑)」
(「『格安旅行』通販します」
『変わる世の中、変わるビジネス』に収録)
瀧本泰行さんのように、邱さんの本を読んでヒントをつかみ
仕事に活かしたという人がたくさんおられると思います。
そういう体験をお持ちの方は教えてください。
この欄で紹介させていただきます。
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