第175回
成都イトーヨーカ堂は金、土、日になると大混雑
邱さんは四川省の成都というところでも
大規模な事業を展開しています。
平成8年の時、手に入れた退職金の残りを邱さんが
中国で展開されている事業に投じようと思ったとき、
成都の開発がどうなっているかも私の関心の一つで、
このプロジェクトがどうなっていますかと伺いました。
すると、邱さんが駅前にショッピングセンター
をつくり、近々イトーヨーカ堂がキーテナントとして
入る予定であると教えてもらいました。
なんでも成都と甲府市が友好都市の関係にあり、
甲府商工会議所は成都に事務所を置き、
定期的に『成都だより』を発行しているんですね。
その頃の『成都だより』が出店したばかりの
イトーヨーカ堂の様子を伝えてくれています。
「昨年(平成8年)11月21日、『イトーヨーカ堂』が
成都市紅星路大科甲港にオープンした。
イトーヨーカ堂と伊藤忠商事
それに中国糖業酒類集団公司の3社の合弁会社
『華糖洋華堂商業有限公司』が昨年9月に設立され、
この会社は外資系の企業としては
初めてチェーン店を展開できることと、
品物の輸出入が行える権利も与えられた。
中国で一番最初に成都に進出し、
97年から98年早々にかけて北京に3店出店する。
成都イトーヨーカ堂は日本のスーパーとそっくり同じ形。
地下1Fが食料品(日本食品コーナーもある)
軽食(お好み焼き、今川焼き、ラーメンもある)
1Fは婦人服、化粧品、2Fは紳士服、3Fは子供服、寝具、
4Fは家電、雑貨、5Fはレストラン街で
花正(はなまさ)という日本の焼肉店と
宇都宮餃子館も出店している。
地下1Fの食料品売り場はいつも多くの客で込み合い、
レジは何人もが順番待ちをしている。
また地下の軽食コーナーでは1人で
1600円(100元)分くらいの色々な食べ物を
食料品売り場から購入して食べている人や
2人で128円(8元)のお好み焼きを食べている人などがいる。
イトーヨーカ堂の商品は中国側の要請もあり
普通の庶民が利用できるようにしているが、
入店者数に対して買い物袋をさげている人が少なく、
財布のひもは固いように思われる」
この成都における事業の状況についても、
邱さんから先だって説明がありましたね。
「成都は三國志で有名な諸葛亮孔明の町であり、
人口1千万人の大都会です。
西部大開発の本拠地として、
四川省だけで21箇所の飛行場建設が予定されています。
私は成都市に依頼されて、
町の銀座通りともいうべきところに
ショッピング・センターを建て、
イトーヨーカ堂がキーテナントとして入っていますが、
金土日になると足の踏み場もないほど混んでいます。」
(第761回 『ラサは日本人あこがれの聖地です』)
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