第170回
人やお金がどこに集まるのかの推理が未来を決めます
ファンバス社の取り扱い物件に掲載されている
天津の自由貿易センター、上海のオフィス、
北京の外人居住者むけのコンドミニアム、
四川省成都のショッピングセンターなどの投資の物件は
まだ世間の人が中国の先行きに関心を寄せていない頃、
邱さんが中国の経済の将来に思いをはせ
辛抱強く取り組み、実を結んだものです。
私はたまたま、好奇心にかられて邱さんの行動をウオッチし、
邱さんの儲け話に乗ってどれかにお金を投じたら
中国経済の発展の潮流に乗れるのではないかと思いました。
最初は天津の倉庫の話が面白いと思い、一口申し込みましたが、
私は自分の仕事がその先どうなるか見通しがつかず、
共同所有者を誘い出す必要があり、
それにはわかりやすい物件がいいと考え、
北京に建てるというマンション、
今の三全公寓の一室を買いました。
そのあと私は勤めていた会社から
退職金をもらうことになりました。
家のローンの残りを払ったあとにお金が残り、
ほかにも借金があったのですが、借金を減らすより
北京の三全公寓でもう一室買う方を選びました。
久しぶりに世悦さんを訪ね、話をきいたところでは、
中国にはワンルームマンションがないので、
自分の発案で三全公寓内にワンルームの部屋を
つくることにしたとのことでした。
なるほど、ワンルームだったら自分のお金で買えるなと思い、
私はそちらにお金を投じることにしました。
そんなことで、私は「三全公寓」丸に乗って、
中国経済とのつきあいを体験しているのですが
私の姉を誘いだして一緒に買ったマンションは
最初のころ、お客さんがつかないことがありました。
しかしこのところテナントに恵まれています。
またワンルームの方は買った直後から今に至るまで
ずっとテナントが続き、全体として中国に飛んでいった
お金は、元気よく働いてくれています。
大切なのは姿の見えない時点で
将来の姿を的確に思い描く想像力ですね。
邱さんの著作に『人の集まる所に金が集まる』
という題名の本がありますが、
へいそから人が集まるところはどこか、
どのへんにお金が集まるのかと
たえず観察と推理を働かせておく必要がありますね。
むろん、むずかしいことではありますが。
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