第160回
50歳で “人を動かす商売”に移る人がいます
私の元の会社では50歳の直前で、
それまでと関係のない分野に出て行く人はいませんでしたが、
自分が研修の講師になってからは
私と同じように50歳のときに会社を辞めて、
この世界に飛び込んで来る人たちと出会うことになりました。
最初に出会った人は、自動車会社で活躍してきたエンジニアで、
どうして会社を辞めて講師の道に入ったにかと聞くと
この種の仕事が自分の性分に合っていると人から言われ、
また自分でもそう考え、
いっそ、その世界に飛び込むのなら、60歳になってからより、
10歳くらい前の方で移った方がスムーズに行くのではないか
と考えて進路変更したとのことでした。
邱さんの言葉に「友達にするなら志を同じくする人がいい」
というのがあります。
全くその通りで「志を同じくする人」とは考えていることも
動くことも共通するところが多いので、会話もはずみます。
おかげで親しくつき合わせてもらい、
パートナ・シップを組ませてもらう関係になりました。
次に知り合いになったのは、
外資系企業を渡り歩いてきたエンジニアで、
その間にアメリカやヨーロッパのビジネス・スクールに通い、
そこで学んだ知識を武器にして、
50歳のところでコンサルタントの道を選んだ人です。
私が過ごしてきたのとは
かなり違った環境で活動してきた人ですが、
それだけに新鮮な風を送ってくれますから勉強になります。
私は日ごろお世話になっている人たちに彼を紹介し、
結果としてこのエンジニアとも
パートナ・シップを組める関係になりました。
研修の講師とか、コンサルタントは邱さんの表現を借りれば
“人を動かす商売”ということになりましょうか。
こういう商売は“年の功”が必要な面があり、そのため、
相応のキャリアをへてきた人たちと
一緒に仕事する楽しみを味わえることを知りました。
|