Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第159回
定年後の生き方について教えてくれる人はいません

いまはもうすっかり忘れていた文章でも、
以前、読んだとき、心の奥深いところで響いたものは
探す気になって探せば、それほどの時間をかけずに
見つけられるものであることを知りました。

この3回ばかり、私が後半の人生の送り方を考える上で
影響を受けた文章を本から探して紹介させていただきました。
この種の文章は邱さんの作品のなかにまだまだあるのです。

邱さんがサラリーマンについて書いた本に
『貧しからず、富に溺れず』というのがありますが、
そのなかに次のような言葉があります。
『大学の出たての時は、
受け入れてくれる会社はいくらでもあり、
仕事のやり方を教えてくれる先輩もたくさんいるが、
定年後の生き方について手をとって教えてくれる人は
ほとんどいないと言ってよいだろう』

私はこの文章を読んだ時、「本当だ!」と思いました。
邱さんからたくさんのことを教えていただいたけれど
サラリーマンの後半はこういう具合になりますよと
教えてもらったのが一番勉強になったのではないかと思います。

私は自分の後半期にはこういうことをやりたいという思いが
はっきりしていたわけではありませんが、
50歳になる直前で会社を辞めて、
研修の講師になる道を選んだのですが、
これまで紹介してきたような文章を読んでいたので
急にカーブを切ることができたと思っています。

講師になってアチコチの会社に行くと、
「50歳にもなってどうして会社を辞めたのですか」
と怪訝な顔で見られることを何度となく経験しました。
しかし「黄昏になってからあとの路程がやたらと長い人生が、
私たちの人生だから、孤独にさいなまれないですむ
老後を送る手立てがどうしても必要である」と
教えてもらっていますから、私はヘッチャラでした。
そして、いまも老後を楽しく送るための手立て探しに
奔走し続けているのです。


←前回記事へ

2003年2月2日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ