| 第150回心にと響いてくる志やビジョンをもちたいものです
 堺屋太一さんと渡部昇一さんとの対談集「競争の原理」での対談の紹介を続けます。
 渡部昇一:「戦略を持つに際して、誰もが考えるのは自分の能力ですね。
 自分にはその能力があるだろうか、と。
 そこで思い悩む。」
 堺屋太一:「そういうのは一見謙虚で誠実で、好ましく映るが、
 成功は覚束ないですね。
 そんなことはネグレクトして、
 まず戦略をもつことです。」
 渡部昇一:「ただし、条件がある。戦略は借り物であってはならない。
 自分の心の底にジーンと響いてくる、
 自分を駆り立てずにはいられない志、
 あるいはビジョンをもつこと、
 それが戦略を立てる際に心得るべきことですね。」
 堺屋太一:「そうです。それが戦略を立てる時に難しいところなんだ。」
  そして渡部昇一さんが続けます。渡部昇一:「どうしたら戦略的ビジョンがもてるか。
 これをマニュアル化し、公式化するのは不可能ですねえ。
 私の得意の台詞ではないが、天の一角からやってくる、
 あるいは心の奥の奥の暗黒部から湧きあがってくる、
 というしかない。」
 (堺屋太一・渡部昇一『競争の原理』)
 「ジーンと響いてくる志やあるいはビジョン」ってあなたにはどんなことが浮かんできますか?
 私だったら邱さんが言いだされた「死ぬまで現役」
 なんていうのがいいですね。
 この言葉が世に出されると「生涯現役」という言葉が
 よく使われるようになりました。
 邱さんに言わせると「死ぬまで現役」と「生涯現役」では
 だいぶ迫力が違うぞということのようですが。
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