| 第139回ヘッドハンティングの大ベテランとも面識ができました
 平成8年の暮のことですが、ある経営者の会が、翌年の1月に邱さんを招いて講演してもらうことを決め、
 ついては邱さんの講演に入る前に、あなたが邱さんについて
 紹介するようにという話が舞い込んできました。
 その経営者の会では毎月一回いろんな分野で活躍している人を講師に招いて、話をきくことにしていて、
 その際、招いた講師の講演に先立ち、
 第三者の人が当日の講師を紹介することになっていました。
 翌年の7月に香港が中国に返還されることが決まっており、また、なにかと中国の動きが話題になるご時世なので、
 その方面のことについて話してもらう最適任者は邱さんと決まり、
 その邱さんのことをコメントする人間は、
 邱さんのエッセンス本を編集し、
 解説も書いている私がいいだろうということになったのです。
  さて、その講演が行われたのは年の初めのことで、講演のあとで参加者による懇親パーティーがありました。
 その頃、邱さんは「中国人の思想構造」を
 執筆されていたのではないかと思いますが、
 邱さんも残られてしばし、参加者と懇談に応じられました。
 私ももちろんパーティーに参加させていただき、当日参加された方々と名刺の交換をさせていただきました。
 そのうちの一人方が東京エグゼクティブ・サーチという会社の
 社長をされていた江島優さんでした。
 私はぶしつけながら江島さんに聞きました。
 「エグゼクティブ・サーチって
 どんな仕事をなさっているんですか?」
 「ヘッド・ハンティングですよ」
 「なるほど。エグゼクティブは経営者で、サーチは探す。
 経営者を探すでヘッド・ハンティングということですね」と
 私は納得しました。
 そのとき、江島さんは「私は邱さんのファンですよ」とも言われました。
 この一言で、私が皆目知らない世界で活躍している友人が
 一人できたように思いました。
 私は「いずれ私もお世話になりたいですね」と言って別れましたが、
 その後、私の友人たちのところで再就職希望の話が起こり、
 そのたびに江島さんに厄介になることになりました。
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