第132回
身内の手助けは少々強引です
私には姉が一人います。
私が投資用の不動産を買い始めたりしたとき、
資金面で応援してくれ、
また北京の外人居住用のマンションを買うときも
共同保有者になってくれています。
この姉は、早々と本屋に数冊注文し、
合計あわせて20冊買ってくれました。
そして、実際に弟の本がどんな風にして売られているのか、
市場視察を兼ねて神戸三宮の本屋さんを訪ねました。
その本屋さんの4階に邱永漢さんの本のコーナーがあり、
私の処女作はその隣に並べていたそうです。
この本屋さんには、本の棚のそばに本を読むための場所があり、
姉はそこで邱永漢さんの本を読んでいた男性を見つけ、
私の書いた本を持って行って、
「あなたこの本をご存知ですか」
と聞きました。
「戸田敦也さんて、邱さんの本でちょくちょく
顔を出されている人ですよね」
「実は私、この戸田敦也の姉なの」
「へえ、そうですか」
「私も1冊買うから、あなたも買ったら」
この姉の圧力に屈してか、その男性は財布から1300円出して
私の本を買ってくれたそうです。
神戸三宮のジュンク堂という本屋さんで
そんな目にあわれた方、このページを読んでおられませんか。
買わされたのは俺だという方がおられたらご一報ください。
次に本を出す機会があったとき、送らせていただきます。
なお私の姉の夫も、そして長男も
神戸市内でそれぞれ歯科医院を開業しています。
姉からの連絡によると、この二つの歯科医院の受付にも
私の処女作が置いてあるそうです
この本は「サラリーマンには定年があります」
という出だしではじまります。
歯医者に行って、置いてある本を開いたら
「サラリーマンには定年があります」
と出てきているから、
歯の痛みが強まるのではないかと気になりますが、
その心配はなさそうです。
姉の長男によると、漫画の本に手を出す人はいても、
私の本に手を出す人はそれほど多くないのだそうです。
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