第128回
伊藤雅俊さん曰く「お客さまは来てくださらないのが当たり前」
私は邱さんのファンですから、
邱さんの本を読むのは当たり前ですが、
邱さんと親交がある人の書いた本も読みます。
そういう一人にイトー・ヨーカドーの創業者である
伊藤雅俊さんがおられます。
この伊藤さんには『商いの心くばり』(講談社文庫)
という著作があります。
この本の中で伊藤さんは書いています。
「商売とはきびしいものです。お客さまにお願いして、
買っていただいているのです。
一つでもまずいもの、キズがあったら、
お客さまはきてくださいません。
商品は売れないのが当たり前。
お客さんは来てくださらないのが当たり前
―まず、ここから出発しなければならないのです。
そうした前提に立たなければ、
どうしたら売れるかという問いに答は出てこないと思います」
(『商いの心くばり』)
この文中の「商品は売れないのが当たり前。
お客さんはきてくださらないのが当たり前
―まず、ここから出発しなければならないのです」
という文章は最初に読んだときからビリビリと心に響きました。
私も研修の講師についてから、講師の仕事をつとめるより、
講師として活動できる場面をつくりだすべく
営業することの方がむずかしく、
それが簡単でないことを体験したからです。
そこで、セールスを担当している人たちで、
有益な本を探している人には
私はこの『商いの心くばり』を推奨しています。
さて、日頃、人に推奨している人がおっしゃっていることは、
自分自身が実行しなければなりません。
自分の本がよく売れる工夫を自分で考え
行動しなければならないのです。
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