Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第104回
ベストセラー作品もお化粧直しが必要です

私はときどき古本屋に立ち寄ることがあります。
いつも他人の本ばかり見てきたわけですが、
ある日、私が編集させていただいた
『原則がわかれば生き残れる』を見かけるようになりました。
つづいて『アジアの曙』にも出会い、
また『生きざまの探求』もみかけるようになり、
本のリサイクルの流れを実感させてもらいました。

そうした頃の夏のある日、グラフ社の西澤さんから、
お願いしたいことができたので、
来てほしいという連絡がありました。
私はお世話になった会社のことですから、
すぐグラフ社を訪れました。
グラフ社を訪ねると西澤さんが待ち受けていて、
ベスト・セラー作品であった『メシの食える経済学』の
新版を編集してほしいとのことでした。

前に書いたように『メシの食える経済学』は、
私に出版の世界をたいへん身近に感じさせてくれた本です。
この本のお陰で私は邱さんのエッセンス本編集に
タッチさせてもらうことになりましたから、
私はその場で請け負うことを約束しました。
そして「お金は要りません」とも言いました。
私は最初のエッセンス本を編集させていただいた時も
仕事はちゃんとやりますが「お金は要りませんよ」といいました。
結果的には出版社が邱さんにお願いをして、
邱さんの稿料の一部を回していただくことになったのですが、
邱さんの本に書かれていたことを実地で活用して、
トクをさせていただいているという感謝の気持があったからです。
と同時に私にとって邱さんは
現代アジアに生れた「東洋の思想家」で、
そういう人の作品エッセンスを編集させていただくことは、
たいへん光栄で名誉なことだという意識があります。

そう言って、私は作品の入れ替え作業にかかりました。
私は原本の『メシの食える経済学』を読んだ時、
ここに盛られている作品の原点を突き止めることができました。
ただ、『メシの食える経済学』が編集された時期は
昭和58年のことで、それから20年近くも時間が経っています。
その間、日本の経済はインフレ基調からデフレ基調に変わり、
かつては社会主義国であった中国が経済発展国として高度成長し、
有力な投資対象先になっています。
そうしたことを考慮に入れ、作品の入れ替えをし、
『新・メシの食える経済学』が誕生することになりました。


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2002年12月9日(月)

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