| 第86回香港の不動産は邱さんが予言した通りになりました
 私が香港で一坪ショップを買ってから4年くらいたった平成7年、香港の邱さんのグループの
 不動産管理会社のスタッフから
 「あなたの買ったショップを買いたいという人が
 出てきていますが、どうされますか」
 という電話がかかってきました。
 香港の不動産は上がり下がりが激しいときいていましたが、そのときは私が買ったときの2倍になっているとのことでした。
 邱さんの投資の話には2倍になったとか、
 3倍になったとかいった話は、しょっちゅう出てきますので、
 私はもう少し、もち続けたいと思いました。
 そうしたらその2年後の平成9年5月に
 香港事務所のスタッフから再び私の自宅に電話ありました。
 香港が中国政府に返還される2年前のことです。
 「いまあなたが持っているショップを買いたいという
 中国人がいます。どうされます」とのことでした。
 私は買ってからすでに6年の年月がたっていて、自分がいくらで買ったのかすっかり忘れてしまっていました。
 一旦電話を切って買った時の値段を調べたら、
 中国の人が買いたいという値段は私が買った時の3倍の値段です。
 私はいろいろ勉強もさせてもらい、もう売ってもいいかと思い、
 売却手続きをとってほしいと返事をしました。
 私はもともと、海外に投資するのはどういうことか実際体験をしてみたいという探訪心から投資しました。
 香港の将来に対する見方が、
 邱さんと多くのジャーナリストたちの間で正反対にわかれ、
 どちらが正しいのか、試してみたいという気持ちが
 働いてのことでした。
 邱さんの見方に賭けて儲けられたらいいと思って
 実行したことではありますが、ハッキリとした答えは
 時間がたってみないとわかりません。
 邱さんは『海の向こうが面白い』で書いています。「先の見えない方向を睨んで
 暗闇の中を手さぐりですすむところに、
 海外投資の面白さがあるのである。
 私と一緒に海外投資に出かける人たちに
 『大丈夫ですか』と聞かれることが多いが、
 『世の中に絶対大丈夫なんてありません。
 ただあなたが損する時は、私があなた以上に損していると
 思っているとあきらめて下さいよ』と答えることにしている。
 スリルを伴わないで面白いことは、この世の中にはありません」
 (『海の向こうが面白い』)
 だから私なども、香港投資で損することもありうると思いそのときは東京のマンションを売って穴埋めしようと考え
 投資に踏み込みました。
 それが海外投資のスリルを味わさせていただいた上に
 3倍も値が上がりましたので、こんな結構な話はありません。
 邱さんが香港投資を進めた昭和63年ころに
 香港の不動産にお金を投じた人は5倍になったとのことで
 邱さんの先見性には脱帽ですね。
 なぜ、邱さんにこうした先見性を発揮できたのかこのことに関心のある人には『一番悪いときが一番のチャンス』
 に載っている『図星だった中国大陸の香港化』を
 読まれることをすすめますが、
 私の銀行口座に香港から
 一坪ショップの売却代金が振り込まれてきました。
 妻は早速そのお金で借入金の残額の返済に行きました。銀行はしょっちゅう人が変わりますから、
 ローンの担当の人は私が借りた人とは別の人だったようですが、
 「ローンが返せるなんてよかったですねえ。
 それにしても、いまどきお金を返すなんてどういうことですか」と
 たいそう不思議がられたとのことでした。
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