第46回
商店街でのイベントの前に並んだお年寄りの姿も蘇えってきました
物事を考え続けていたらある日突然にひらめきが
起こることがあるといわれます。
私がお年寄り向けのマンションを建てようかという計画に
とりかかったとき、「年をとったらデパートの隣に住もう」
という文章が浮かんできました。
そしてもう一つの光景が頭に浮かんできました。
それは高円寺の阿波踊り大会に参加したとき見た光景で、
沿道の前にぎっしり並んだ車椅子に座った
おじいちゃん、おばあちゃんたちの姿でした。
なんでも今では高円寺商店街の阿波踊りはいまやすっかり
有名になったそうですね。
私が本社で仕事をしていた頃、日経連の会合に
私を連れて行ってくれた上司が新宿ゴールデン街にある
一杯飲み屋にしばしば誘ってくれました。
その店のママさんが店の常連に集まってもらって、当時始まったばかりの
「高円寺商店街の阿波踊り」に参加したいと言いだしました。
たまたま大学時代、寮が一緒でいまTBSで活躍されている
西川章さんが徳島の出身で、西川さんの実家に友人たちが集まって
阿波踊りに興じた経験があります。
そんな体験を持っている私の手も借りたいと店のママさんが言いました。
ということで私は高円寺で阿波踊りに参加しました。
その日、暮れかかった高円寺の商店街に浴衣姿で出てビックリしました。
踊りのコースに添って、車椅子に乗ったお年寄りが
一直線にずらりと並んでいたのです。
私も妻もともにそれぞれの両親と離れて暮していて、
お年寄りの生活の面倒をした体験がありません。
日頃は部屋から外に出られないのだろうけど、
この賑やかな雰囲気に誘われて、
気晴らしのために外に出てこられたのだろう、
それにしてもこういうお年寄りを毎日世話をするのは
気骨の折れることに違いないだろうなあと思いました。
この時の光景も私の頭に浮かんで来たのです。
「年をとったらデパートの隣に住もう」と
邱さんが買った渋谷のマンションと
高円寺の阿波踊りの時に見た車椅子姿のお年寄りの光景の
二つのイメージが重なりあって、
人が年をとったときの姿が浮かんできました。
私がお年寄り向けのマンションを建てようかと考えた街は
デパートどころかまともな映画館もないところです。
しかしその街の中では人通りのある方です。
ここにお年寄りの人たちに集まってもらって、
毎日の生活からそれぞれの健康管理にまで
サービスの手を差し伸べるようにしたら、
そのサービスを受け入れましょうという人たちが
いるのではないだろうかと事業イメージが膨らんできました。
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