Qさんは、かつて「知恵は借り物でも知恵である」と書きました
そういうことをおっしゃる人の知恵ならいくら借りてもモンクは出ませんね

第33回
「40歳定年論」には生命力が宿っています

高齢化が進展していますので
定年というと、延長することばかりが話題になります。
しかし、日下公人さんの『悪魔の予言』(平成9年)
という本を手に取ると、目次に
「企業の定年は40歳になる」
と書かれています。
「アレッ。これ邱さんがおっしゃっていることだ」
と思って、ページを繰りました。
短い文章ですが、日下さんの意見を要約すると、
「いい大根をつくるには間引きが大切で、サラリーマンも同じで、
 35歳か40歳で間引きが必要になる」。
「間引きは自分で引くか、会社が間引くか、どちらかでもよい。
 間引かれた方が本人にとって幸せだということもある」。
「だいたい日本には預かりもの、という発想がなく、
 みんな所有物にしてしまう」。
たとえば「うちの生徒、うちの弟子」で、
「サラリーマンは会社からみて『うちの社員』、
 会社はサラリーマンからみて『うちの会社』で、
 こういう『公私混同』では時代に取り残される」。
「これからは、『公私混同』をやめて、
 若い社員預かりものであると考えなければ、いけない」。
「そして30歳代の終わりの頃には、会社も社員も、
 その進路を選択しなければならない」。
「それが40歳定年制で、40歳になった全員を退職させ、
 残留希望者は再雇用する」。
以上が日下さんの「40歳定年論」の要約です。
邱さんは昭和42年に「年をとらない法」というエッセイを書き、
その中で定年は40歳にするのが適当であると「40歳定年論」を
提唱しました。私は日下さんが最近提起された「40歳定年論」は
邱さんのこの提唱と同じ論旨のものと見受けました。
邱さんがこの考えを提唱してから35年ばかりたっていますが、
平成の今日、日下公人さんのような日本を代表する論客によって
再提唱されているわけで
「40歳定年論には逞しい生命力が宿っている」と
思ったことでした。


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