蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第295回 (旧暦12月2日)

クリスマス・ツリーの利用法を教えます

今日はクリスマス・イヴです。
仙人の両親はクリスチャンではありませんでしたが、
クリスマスが近付くと、毎年、鉢植えのモミの木に、
色とりどりのガラス玉と一緒に、
父が作ったサンタクロースやロウソク、十字架などを吊るし、
立派なクリスマス・ツリーを作ってくれました。
そのため、仙人も、自分の家庭を持ってからは、
子供たちのためにおなじようにして
クリスマス・ツリーを作ったものです。
そのとき使った2代目のモミの木は、
今も庭の隅に植わっていますが、
今では2階の屋根を越えるほどの高さに育っています。

ところで、キリストの聖誕祭に飾り立てた木
(クリスマス・ツリー)を立てる習慣は意外に新しいもので、
1539年にシュトラスブルク大聖堂に飾られたのが
始まりだとされています。
というよりも、そのころまでのキリスト教にとっては、
救世主の誕生日は心ひそかに偲ぶものであり、
飾り立てた木を立てるのは異郷の習わしとされていたのです。
ところが、いったんそれを目にすると、だれもが深く感動し、
たちまち広く普及することになったそうですから、
このクリスマス・ツリーには、もともと宗教を超えて
人びとの心を感動させる魔力のようなものが
秘められているのかもしれません。

さて、そのクリスマス・ツリーに使われるモミの木ですが、
植物分類学に従えば、ご本家のヨーロッパに分布するのは
オウシュウモミ(欧州樅)で、
日本に分布するモミもウラジロモミも、
ともに日本の特産種ということになります。
また、クリスマス・ツリー用に鉢植えなどで売られているのは、
実際にはモミ属のモミやウラジロモミでなく、
トウヒ属のハリモミ(これも日本特産種)がほとんどですから、
いまツリーを飾っている人は後学のために
そのツリーの木を確かめておくとヨロシイ。

なお、モミもハリモミも、葉や枝に精油と樹脂を含んでおり、
煎じ汁を加えた湯で入浴すると、風邪の予防や気管支炎のほか、
神経痛、リウマチ、関節痛、腰痛、肩こりなどに効果があるため、
切り枝でクリスマス・ツリーを飾っている人は、
クリスマスが終ったらモミ風呂もしくはハリモミ風呂に
利用してみてはどうでしょうか。
ちなみに、ヨーロッパでは、1年を通して
モミの煎じ汁を加えた湯で座浴し、
風邪や膀胱炎の治療に用いる療法があります。

クリスマス・ツリーに使われるモミノキ

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