蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第279回 (旧暦11月15日)
キダチアロエの花が咲き始めました

仙人の家の庭では、いまキダチアロエ(コダチアロエとも呼ぶ)
の花がそろそろほころび始めた、といった状態ですが、
昨日、葉山の先の佐島マリーナまで出掛けた折に
バスの窓から垣間見たそれは、もうほとんど満開に近い姿でした。
その辺りは、三浦半島の西側付け根に位置する
鎌倉から15kmほど南に寄った地域ですが、
そのちょっとした違いで
花の開花時期はずいぶんと異なってくるものです。

それに、葉山から南では全域にアシタバが自生している対し、
鎌倉では、移植をすれば定着はするものの、
その自生を見ることはできませんから、
葉山以南と鎌倉とでは、
やはり気温の温暖さがだいぶ違うのでしょう。
さて、そのアロエですが、
日本で「アロエ」といえば、
通常はこのキダチアロエのことを差すものの、
実は、アロエのなかま(アロエ属の植物)は
世界に300種以上もあり、
日本にもそのうちの約200種以上が移入されていることを
知っているでしょうか。

そのなかで、アロエといえば
キダチアロエを差すようになったのは、
アロエのなかまのほとんどは
アフリカを中心とする熱帯系の植物で、
露地では日本の冬を越すことできないのに対し、
キダチアロエだけが
暖地なら冬を越すことができて栽培が普及したことと、
数多いアロエのなかで
キダチアロエが数少ない薬用種であったことによるのです。

キダチアロエは、紀元前3000年あたりには
北アフリカ地域で薬用されていたといわれ、
ピラミッドの遺跡からも発掘されているほどですが、
日本にも鎌倉時代には移入されていたようで、
江戸時代になると「医者いらず」と呼んで
庶民のあいだで広く重用されていたようです。

キダチアロエには、バルバロイン、アロエエモジン、
アロエニンなどが含まれ、
下剤や健胃剤として服用したり、火傷や神経痛、リウマチ、
関節痛などに外用するのが一般的な用法ですが、
生薬のおろし汁を小盃1杯ずつ1日2回飲用すると、
風邪の咳止めや去痰、ぜんそくにも効果がありますから、
風邪の季節に備えて憶えておくとヨロシイ。

ただし、キダチアロエには、
子宮などの充血作用がありますから、
生理痛や妊娠時の女性は用いないことです。

ショウガをスライスして風呂に入れる

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