蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第253回 (旧暦10月15日)
「1万円生活」の朝食に「クコ粥」はいかが?

いつの間にか、紅く熟れたクコの実が
チラホラと目につく季節になりました。
クコは、北海道南部から琉球諸島まで分布するナス科の落葉低木で、
湿り気のある原野や川岸、海岸などに広く自生します。

日本では枝葉を健康茶に利用するくらいで、
それほど多用されているとはいえませんが、
中国では、クコの実が仙人たちの
主要な食物のひとつとされていたり、
薬物書の原典といえる
『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』において
「筋骨をたくましくし、身を軽くし、
久しく服すると老いることなし」と記されていることもあって、
古くから不老長寿の薬として重用されてきた歴史があります。
そのため、現在でも薬膳料理の重要な食材とされるばかりでなく、
通常の料理にもこれを使用することが少なくありません。

漢方では、根の皮を「地骨皮(じこっぴ)」、
葉を「枸杞葉(くこよう)」、果実を「枸杞子(くこし)」と呼び、
根皮は血圧降下、血糖降下、解熱などに、
葉は高血圧や動脈硬化の予防に、
果実は強壮や疲労回復に用いますが、
若葉は和え物やひたし物、菜めしなどで食用することもできます。

また、紅熟した果実は、甘みがあって生でも食べられ、
果汁を絞って炭酸で割ったりすると、
なかなかウマイ健康ジュースになりますから、
紅く熟れたクコの実を見つけたら摘んで帰り、
いろいろ試してみるとよろしい。
仙人は、これで果実酒を作るほか、
日に干して干しブドウのようにしたものを作っておき、
ときどき「クコ粥」にして食べていますので、
参考までにその作り方を紹介しておくことにしましょう。

〔材料〕(4人分)

米…1カップ、シロキクラゲ…10g、
干したクコの実…大さじ2、塩…少々

〔作り方〕

(1) シロキクラゲ(乾燥品)をぬるま湯に浸してよく戻し、
適当な大きさに切っておく。
(2) 米をとぎ、8倍の水を入れて(1)を加え、
弱火で1時間炊く。
(3) 炊き上がったら塩で味を調え、クコの実を入れてふたをし、
少し蒸らして出来上がり。

「1万円生活」の朝食にもオススメの一品ですゾ。

クコの実 クコとシロキクラゲの粥

クコ茶

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