第251回 (旧暦10月13日)
「1万円生活」の昼食にドングリ団子を
このところドングリつづきで恐縮ながら、
ドングリを利用できる時期もそろそろ終わりに近づくため、
今日も、もうひとつオマケの
ドングリ・メニューを伝授しておくことにしましょう。
実をいうと、これも終戦直後の婦人雑誌に紹介されたものですが、
こちらは小麦粉の増量材でなく、
ほぼドングリ粉100パーセントの一品ですから、
超節約型メニューということになり、
「1万円生活」にはモッテコイというものです。
ひとくちに言えば「ドングリ団子」で、
基本的にはどの種類のドングリも使用できますが、
コナラやミズナラなど渋みが強いものは
渋抜きをする手間がかかるため、簡単に作るならマテバシイ、
スダジイ、ツブラジイ、イチイガシ、
ウバメガシなど生食できるドングリを使うのが便利です。
作り方は、
(1) |
ドングリを水に漬け、
浮き上がった虫食いドングリを取り除く |
(2) |
水切りして、ペンチで殻を割り、
殻と薄皮を取り除いて粗めに砕く |
(3) |
塩ひとつまみ加えた湯で
(2)がやわらかくなるまで30分ほど煮る |
(4) |
(3)を鍋から上げてよく水を切り、擂り鉢で擂りつぶす |
(5) |
(4)を食べやすい大きさの団子状に丸めるが、
煮すぎたり、水切りが十分でなかったりして
上手く丸まらないときは、
つなぎとして小麦粉を少し加えてやるとよい |
(6) |
(5)を蒸し器に並べ、15分ほど蒸せば出来上がり。
そのままでも食べられるが、
きな粉をまぶしたり、糖蜜をつけたりするとさらに食べやすい。 |
また、渋抜きして保存しておいたドングリ粉を使う場合は、
塩少々を入れた熱湯を加えてよく捏ね、
団子状に丸めて煮立った鍋に入れ、
浮き上がったら冷水にとって冷まし、
水切りしてからきな粉などをつけて食べるとよろしい。
ナラ類にしろ、シイ・カシ類にしろ、
ドングリは100gあたり250kcal程度ありますから、
このドングリ団子を5、6個食べれば、
ちょっとして昼食替わりにはなるはずです。
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実が大きくて生食できるマテバシイ |
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