蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第233回 (旧暦9月23日)
「1万円生活」には魚の干物も有効です。

「1か月1万円生活」の初日にはベーコンを仕込みましたから、
2日目には魚の保存食を作ることに決めました。
仙人の家からは、5、6分歩くと坂ノ下海岸に出るのですが、
ここには今も数軒の漁師がおり、早朝5時半ころに浜へ行くと、
その朝獲れたピチピチの生魚を
浜値で譲ってもらうことができるのです。

たとえば、当地で「ジンダ」と呼ばれる
小アジやヒコイワシなどは、まだ生きて動いているやつが
洗面器一杯200円ほどで買えるため、近くの民宿のオバさんたちも
こうした魚を上手に活用しているようです。
そのため、仙人も以前はチョイチョイ
早朝に浜へ出掛けたものですが、
最近は朝早く起き出すのがオックウで、
ここしばらくはトンとごぶさたをしていたのです。

しかし、「1万円生活」を宣言したとなれば、
ネムイの寒いのといっているわけにはいきませんから、
久しぶりに浜へ行き、洗面器2杯分のヒコイワシを
仕入れることにしたのでした。
この獲れたてヒコイワシは、
もちろんそのまま刺身やテンプラで食べられますし、
ツミレや佃煮にもなるのですが、
仙人はこれをミリン干しにすることにしました。

市販されているミリン干しは、甘みが強く、
2日も続けて食べるとすぐに飽きてしまうものの、
自分で作る場合には、甘みもおさえ、
自分好みの味付けにすることができますから、
毎日食べても決して飽きることがありません。
ベーコンにしろ、魚の干物にしろ、東西を問わず、
そもそも保存食というものは、
ただ日持ちがよいというだけではなく、
味の上でも毎日食べて飽きないという
マコトに重宝な食品だったのですナ。

つまり、「1か月1万円生活」という
現代の消費型生活に逆行する営みを志すときは、
人類がまだ飢えの恐怖と戦っていたころに培われた知恵に学び、
それを生かすことが大切だというわけです。

明日日曜日は休載とさせていただきますので、
よろしく御了承の程。


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