蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第227回 (旧暦9月6日)
キノコ染めを楽しんでみませんか

キノコの中には、湯に漬けると成分が浸出して
色の着いた湯に変わるものがたくさんあります。
こんなときは、その鍋の中に、絹でも木綿でも、
なにか白い布切れをほうり込んで、
ちょっと煮染めをしてみませんか。
そうそう、「キノコ染め」というわけです。

自然の草木で布や糸を染めることを草木染めといい、
これを楽しんでいる人はたくさんいますが、
キノコを使っておなじように染色できるということを
知っている人はあまり多くありません。
実は、キノコという生物は、総じてミネラル分に富むうえに、
さまざまな微量元素を含積する性質がありますから、
本来は染色剤としてきわめて適しているのです。

とはいっても、キノコであればなんでも
色が出るというわけではなく、
仙人が実際に試してみたところでは、
ノウタケやオニフスベ、コツブタケなどの腹菌類や、
クロハツモドキ、キチチタケ、アカハツなどのベニタケ科の一部、
そしてアカヤマドリ、ウラグロニガイグチなどのイグチ類あたりが
おススメで、マツタケ、ヒラタケ、ホンシメジなど、
食べておいしいヒラタケ科やキシメジ科のキノコは
ほとんど染色には不向きでした。

キノコ染めのやり方は、沸騰した湯に
適当な大きさにきったキノコを入れて煮出し、
その煮汁がキノコから出た色に染まったらキノコを取り除き、
煮汁の中に白い布か糸(絹、木綿、毛糸など)を入れて
20〜25分ほど煮染めをし、火を止めて30分おいてから、
よく水洗いをして乾かせばヨロシイ。

セーター1着分の毛糸(800gほど)を染めるのに、
その8割から同量のキノコを用いますが、
草木染めのように媒染剤を使わなくてもよく発色し、
脱色性もあまりありません。
ただし、草木染めの場合と同様に、
キノコ染めでも毒性物質を含むものは使用しないのが鉄則です。

仙人もキノコで染めた毛糸で編んだセーターを着ていますが、
なかなかシャレた風合いで、ときどき褒められておりいますゾ。

キノコ染を楽しむ

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