蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第131回 (旧暦5月19日)
薬草の性質によって乾燥法も違います

今日は健康茶の作り方の続きです。
水洗いが終わったら、今度は乾燥ですが、
この乾燥という工程は、健康茶の場合だけでなく、
薬草を利用するにあたってはすべてに共通する作業なので、
この機会にその基本を憶えておいて下さい。

薬草の乾燥方法には、
大きく分けて自然乾燥と熱乾燥とがありますが、
熱乾燥は、大量に乾燥させるために、事業用に用いられる方法で、
それなりの設備も必要ですから、
ここでは簡単に行なえる自然乾燥法に絞って
紹介しておくことにしましょう。

自然乾燥というのは、
文字どおり自然の風や日光にさらして乾燥させる方法で、
薬草の性質によって陰干しが適するものと
日干しが適するものとに分かれます。
陰干しというのは、風通しのよい日陰で、
日光に当てずに干し上げる方法ですが、
揮発性の精油類を含む薬草や花を乾燥させるときは、
すべてこの陰干しで行うのが鉄則です。
一方、日干しのほうは、直射日光に当てて乾燥させる方法で、
陰干しより短時間で乾燥させることができますが、
日を重ねて行う場合には、
陽がかげる前に取り込み、翌日また陽にさらして干し、
短時間でカラリと干し上げるのがコツ。

なお、精油類を含んでいる薬草でも、
アシタバなどのように多肉質の葉や茎を持つものや、
太い根を乾燥させるときは、
1〜2日間天日にさらして半干し状態にし、
その後で陰干しにすると乾燥時間を短縮することができます。
また、カキノキの葉のように、ビタミンCを多く含むものは、
まず最初に葉を軽く蒸し、
蒸した葉を手でもんでから乾燥させると
ビタミンCを損失を防ぐことができますから、
使用する薬草の性質によって、
こうした方法も組み合わせるとヨロシイ。

いずれにしろ、薬草の乾燥は、指で触ってみて、
カサリとした感じが伝わるまで完全に干し上げることが大切です。
こうして乾燥させたものは、お茶として使いやすい大きさに刻み、
湿気を帯びにくい容器に入れて保管しておき、
そのつど使用する分だけを取り出して用いるようにします。

干し上がったら適当な大きさに刻んで保管しておく

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