蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第112回 (旧暦4月30日)
アウトドアは中股で歩こう

今日のテーマは、また「仙人歩行術」です。
陸上競技の長距離種目では、
ピッチ走法とストライド走法という二つの走り方があります。
ピッチ走法とは、1歩ごとの歩幅を短くとる代わりに
足の回転を速くして歩数をかせぐ走り方をいい、
一方のストライド走法は、歩数は前者より少ないものの、
1歩ごとの歩幅を広くとる走り方のことで、
簡単にいえば、ピッチ走法は小股走法、
ストライド走法は大股走法ということになるでしょうか。
そして、このとき、どちらがすぐれた走り方というのではなく、
走り手それぞれの向き不向きによって、
自分の体質に合うほうを選べばよいのです。

これに対して、アウトドアの歩き方は、
ピッチ歩行(小股歩行)でも
ストライド歩行(大股歩行)でもなく、
中股歩行が適しています。
それは、自然のフィールドは
上り、下り、平坦地が複雑に混在しており、
こうしたところを長時間一定のリズムで歩き通すには
自分の歩行リズムに合った中股が
もっとも疲労が少ないからにほかなりません。

陸上競技では、一定の距離を走る
時間的記録を競うのが目的のため、
その距離を走るのに全力を出し尽くし、
走り終えた後に自分の力で立ち上がる余力が残っていなくても、
走りきったタイムがほかの人より速ければよいのですが、
自然の野原を歩くときはそういうわけにはいかないため、
可能な限り疲労が蓄積されない歩き方が必要になってくるのです。
そのうえで、上りでは前傾姿勢を保ち、
常に2〜3m先に視線を定め、
ゆっくりでもよいから一定のリズムで歩くことです。
そして、足先の部分に重心を掛けず、
足裏の中心よりややかかと寄りに重心を掛け、
大地をしっかりと踏みしめるように
1歩ずつ確実に歩を運ぶのがコツ。
一方、下りのときは、やはり前傾姿勢を保ち、
3〜4歩先に目線をおいて歩きますが、
上りと違って、足裏の中心よりやや足先寄りに重心を掛け、
重力を利用してリズミカルに歩くのがヨロシイ。

また、下りでは膝に大きな負担が掛かり、
膝を傷めやすいものですが、
これを避けるには、左右の膝が
常に地面と平行に移動するように心掛けて歩くことです。

上り道は前傾姿勢で……

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