蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第109回 (旧暦4月27日)
靴ひもの締め方にも気を配ろう

今日は「仙人歩行術」のつづきです。
先回(第106回・5月24日)
「絶対にゆるまない靴ひもの結び方」を紹介しましたが、
歩き上手になるためには、その結び方とともに、
締め方もオロソカにしてはイケマセン。
というよりも、靴ひもを締めるということは、
ただでさえ血管を圧迫して
足の痺れや異常をもたらしやすいわけですから、
その意味ではもっとも気を配るべきことなのです。
そこで今回は、
靴ひもの上手な締め方を伝授しておくことにしましょう。

自然のフィールドでは、何時間ものあいだ、
上がりっぱなし、下りっぱなし、という行程が
いくらでもありますが、こうした長い上り・下りを歩くときには、
靴ひもの締め方のウマイ・ヘタが足の疲れや損傷に
大きな影響をもたらすことになるものです。
登山靴にしろ、トレッキングシューズにしろ、通常、
アウトドアで使用する履き物は、
薄手の靴下の上に厚手の靴下を重ねて履き、
靴の中で指先が動かせる状態を基本としますから、
指先の部分にはいくらかのゆとりが生じます。
そのため、長い下り道の場合には、
靴ひもの締め方が緩いと、指先が靴の内側に当たって、
たちまち爪先を傷めてしまうことになりかねません。
これに対して、長い上り道の場合には、
足首の前後運動が著しいため、
足首の部分を靴紐できつく締めておくと、
その動きが阻害されて歩きにくいばかりでなく、
足の疲労が早まって、すぐにバテてしまいます。

したがって、長い下り道を歩くときは、全体をきつめに締めて、
靴の中で足が動かないようにしておくことが必要ですし、
上り道を歩くときは、下図のように、
くるぶしから下(中央ストッパーから下)は強めに締め、
くるぶしから上の部分はやや緩めに締めて、
足首の動きを楽にしておくことが大切になってくるのです。
このように、上りと下りで
靴ひもの締め方をちょっと変えるだけで
足の負担がかなり軽減されますから、
今度からはこの方法で靴ひもを締めるようにしてみてください。

ところで、いつだったか、
日本の自然を歩くのは地下足袋が適していると書きましたが、
その地下足袋は、ひもでなくコハゼで止める仕組みになっており、
ひものように血管を圧迫することがありません。
つまり、その点でも優れた履き物であると言えるのですナ。

●上りのときの靴ひもの結び方

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