蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第83回 (旧暦3月23日)
糖尿病にイチオシのカキドオシ

昨日はタラノキについて書きましたから、
今日は、もうひとつついでに糖尿病に効果のある薬草を
紹介してみることにしましょう。

それはカキドオシというシソ科のつる性多年草で、
田畑のヘリから道ばたまで全国どこでも身近な場所で見られます。
円形の葉が対生状に連なる姿から
連銭草(れんせんそう)とか
馬蹄草(ばていそう)などとも呼ばれるほか、
子供の疳症に用いられるところから
疳取草(かんとりそう)と呼ぶ地方もあります。
繁殖力が強く、地を這って垣根を通り抜けて庭にまではびこる、
というのが名の由来で、
ほとんど雑草なみの扱いを受けていますが、
どうしてどうして、
すぐれた血糖降下作用を持つ薬草であるのに加え、
食用としても利用できる重宝な野草ですから、
知っておいてソンはありません。

ちょうど今ごろから花の盛りを迎え、
写真のような淡紅紫色のかわいい唇形花を開くので、
だれでもすぐ解るはずです。
全草にリモネンなどの精油成分と、
ウルソール酸、硝酸カリ、コリンなどを含み、
薬理試験でも糖尿病に効果のあることが明らかにされています。
しかも、糖尿病の治療薬には副作用の伴うものが多いのですが、
このカキドオシには副作用がないという利点もありますので、
その心配のある人は一度試してみることです。

利用法は、まず、花をつけた時期に地上部全草を摘み、
水洗いしてから日陰に吊るして乾燥させ、
使いやすい大きさに刻んで缶などに入れて保管しておきます。
これを1日分15gを500ccの水で半量に煎じ、
3回に分けて飲用しますが、半年以上続けることが大切で、
即効的な効果を求めるのでなく、
根本治療に効果があると理解してください。
また、気管支炎や膀胱炎、尿道炎などに、
この乾燥茶をお茶代わりに飲用したり、
子供の疳に1日5gを3Lの水で半量に煎じて分服させる、
などの民間療法もありますので、
ついでに憶えておくと役に立ちます。
なお今ごろの若葉・若茎は、
和え物、テンプラなどにして食べられますから、
食卓にもドウゾ。

カキドオシ

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