蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第51回 (旧暦2月21日)
ワラビの毒など怖くない!


春が近づくと山菜のことを思い浮かべる人が多いのでしょうか、
仙人の元には山菜に関するメールがぼつぼつ届き始めました。
その中に「ワラビはおいしいけれど
発ガン物質が含まれているそうだから、
食べても大丈夫だろうか?」という質問がありましたので、
今日はそれについて考えてみることにしましょうか。

たしかにワラビには微量ながら
発ガン性物質が含まれていますし、
ビタミンB1を分解するチアミナーゼという酵素も含んでいます。
そのため、放牧地でワラビを食べた牛や馬が
一種のカッケ症状にかかり起立不能となって死亡した例が
畜産国では古くから少なからず報告されてきました。
しかし、ちょっと考えてもらいたいのですが、
われわれは牛や馬のようにワラビを生で食べたりはせず、
必ずアク抜き処理をしてから食べる習慣を
身につけてきたではありませんか。

ワラビに含まれる発ガン性物質は水溶性ですし、
チアミナーゼは熱で分解されやすい物質ですから、
昔ながらの方法できちんとアク抜きをすれば、
ほとんど人体に影響をおよぼすことはないのです。
それに、山菜というものは、
キャベツやホウレンソウのような日常野菜のごとく
一年中食べるものではなく、
限られた時期にせいぜい何回か口にする程度のことですから、
あまり神経質になる必要はありません。
それよりも、水道水にトリハロメタンが含まれていたり、
ダイオキシンやCO2などに汚染された空気を吸っていたり、
農薬を被った米や野菜を毎日口にしていることのほうが、
何十倍も危険で恐ろしいことだとは思いませんか?

そんなわけで、一部の山菜にわずかな量含まれている
有害物質について過剰な警戒心などを持たず、
今年も野の幸の風味を楽しんでもらいたいものです。
実をいえば、仙人は昨日摘んだナンテンハギの芽を
パリッっと素揚げにし、
そいつをツマミにビールを飲みながら
この原稿を書いております。
プハァー。


ナンテンハギの新芽


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