蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第49回 (旧暦2月19日)
春の香りが楽しいヨナメの菜めし

今日は春分の日。いよいよ春に「王手」がかかりました。
仙人の家では、春のあいだときどき「菜めし」を作って
春の香りと味を楽しんでいますが、
春分の日にはいつもきまってヨナメの菜めしを作ります。

「菜めし」というのは、塩味まぜご飯のひとつで、
炊き上がったご飯に香りのよい季節の青菜を
細かく刻んで混ぜたものですが、
春の香りが楽しめるというだけでなく、
青菜に含まれるビタミンやミネラルを
ご飯と一緒に摂れることになりますから、
すぐれた健康食でもあるのです。

ヨナメのほかにも、ノコンギク、セリ、ナズナ、ミツバ、
オケラ、ヤマウコギ、アケビの芽、コシアブラなど、
いろいろなものが利用できるため、
とりあえずは自分の知っているもので作ってみることですナ。

ヨナメ菜めしの作り方は、

1.ヨナメの若菜ひとにぎり(4人分)を、
ふっとうした湯に塩ひとつまみ加えて軽く茹で、
すぐに冷水にとって冷まし、かたく絞って水を切り、
包丁で細かく刻んでから、
両手で固く握って再び水を絞っておきます。

2.炊き上がったご飯の上に1.の塊をのせて
5分ほど蒸らしておき、ご飯をよそうときに
塩ひとつまみを加え、ヨナメの塊をくずして
ご飯とよく混ぜ合わせて茶碗によそいます。

ヨナメに限らず、青菜類は冷めると色がアセ、
香りも弱くなりますから、菜めしをおいしく味わうには、
ご飯がホカホカのうちに食べるということを
忘れてはいけません。
また、菜めしに用いる若菜類は、
いずれも手のおや指と人差し指の爪先で挟み、
プチンとちぎれるような柔らかなものだけを選ぶのがコツで、
硬いものはアクが強く、食味がいちじるしく劣ります。

なおヨナメは、この菜めし以外にも和え物、おひたし、
汁の実、卵とじ、テンプラなどで食用できるほか、
虫刺されに生汁をつけたり、
尿道炎や膀胱炎に花期の全草を摘んで乾燥させ、
これを煎服するなどの民間療法もあります。


菜めしのいろいろ。右列は上から順にヨナメ、ナズナ、クコ。
左列は上から順にツリガネニンジン、アケビの芽。


←前回記事へ 2003年3月21日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ