蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第11回
仙人秘伝の「梅花化粧水」

2月11日は世間では建国記念日といいますが、
俗界を離れて風雅に勤(いそ)しむ仙人にとっては、
そろそろ近場の梅林に足を運ぶ時節です。

千葉県以西の黒潮沿海地では、
ほぼ2月10日にウメの開花日を迎え、
小田原の梅まつりも例年このころに幕を開けます。
さて、ウメの健康利用法といえば、
ほとんどのヒトはウメボシやウメ酒のことを
思い浮かべるのではないでしょうか。
もちろん、ウメボシやウメ酒は大層ケッコウな健康食品であり、
仙人も一目置かざるを得ぬ存在ではありますが、
ウメボシやウメ酒の季節はまだまだ先。
それについては後日ゆっくりと取り上げることにして、
今日はひと足先に仙人流のウメの花の利用法を
伝授しておくことにしましょう。

東風(こち)に乗って京の都から大宰府まで届けと願った
菅原道真(すがわらのみちざね)サンの例は少々オーバーとしても、
ウメの花には特有の心地よい芳香がありますから、
実は仙人はこの香りを活かしてウメの花の化粧水を作るのですナ。
えっ、仙人が化粧水を使うの!・・・・ですって?
アタリマエじゃないですか。
近ごろは仙人といえども身嗜をキチンとしないと
ギャルたちにはモテない時代なんですゼ。

で、その作り方ですが、基本的には
ウメ酒の作り方と同じと考えればよろしい。
ただし、花は全開のものでなく、
開き始めから半開までのものを摘み、
水洗いせずそのまま使うのがコツ。
花の有効成分はほとんどが花粉に在り、
開ききったり水で洗ったりすると
肝腎の花粉が失われてしまうからです。
また、分量はホワイトリカー1.8リットルに対して
花1.2〜1.3リットルとし、
糖類を加える必要はありません。
漬け込んだ花は10日で引き上げ、
そのまま3〜4ヶ月寝かせて使いますが、
洗顔後や湯上りの肌につけるだけでなく、
洗髪後のリンスに用いるとフケや抜け毛が治まります。


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