蓬莱仙人・大海淳さんの
身体にいい話

第7回
七種粥は「健康粥」

今日は旧暦の七種(ななくさ)です。
最近では、新暦の正月7日にビニール・ハウスで
促成栽培された「七種セット」がスーパーの店先に並ぶため、
多くの人が1か月前に季節ハズレの七種粥を食べています。
たしかに七種粥は、新しい春に芽生えた若菜のチカラを
体内にとり入れ、一年間の無病息災を願う
『儀式職』の一面もありますが、
永きにわたって廃れず継承されてきたのは、
それが優れた「健康粥」であったからです。
だから、自然を朋とし、その摂理に従って生きる仙人は、
草ぐさが自らの力で芽を出し
ホンモノの若菜になる季節を待って、
毎年旧暦の正月7日にこの七種粥を作ります。

七種粥に入れる春の七種(セリ、ナズナ、ハハコグサ、
ハコベ、コオニタビラコ、カブ、ダイコン)は、
いずれもビタミンやミネラルに富むヘルシーな里植物で、
七種の日だけでなく、
古くから日常の食卓に供されてきましたし、
身近な薬草としていろいろな民間療法にも
活用されてきた歴史があります。
そこで今日は七種の日に因み、
その効用と民間療法を紹介しておくことにしましょう。

〔セリ〕 ビタミン(特にA)に富むほか、
精油、クエルセチンなどを含み、
おひたしで常食としても神経痛やリウマチに効果がある。
また、解熱には青汁にして飲用するとよい。

〔ナズナ〕 コリン、アセチルコリンなどを含み、
血圧を下げる。花期の全草を陰干しし、
1日20〜30gを煎じてお茶代わりに飲用する。

〔ハハコグサ〕 ルテオリン、モノグルコサイドを含み、
咳止め、去痰などに効用がある。
花期の全草を干し、お茶代わりに飲用する。

〔ハコベ〕 青汁に塩を加えてフライパンで炒り
「ハコベ塩」を作る。これで歯ぐきや歯を磨くと
歯槽膿漏や歯ぐきの出血が治まる。

〔コオニタビラコ〕 花期の全草を干し、お茶代わりに飲用。
じんましんに効用がある。

なお、春の七種のうちカブとダイコンは栽培作物のため、
次回で紹介することにします。


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