元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2041回
「毒入り餃子事件」と自然食品店の盛況

いやー、最近は、中国の毒入り餃子事件の影響でしょうか?
うちのカミサンがひいきにしている
自然食品店の産直・有機の野菜売り場に、
客が急激に増えたようなんです。
こうした店ではたいてい月一回、
割引の特売日があるんですが、
ウチのような常連のほかに
とくに若い女性客が押しかけて、
店の主人もびっくりするほど混んでいたと、
カミサンがいっておりました。

テレビなどでも盛んにニュースを流していますが、
とくにニンニクなどは中国産の輸入が多いせいで、
国内産が2倍の値段に跳ね上がり、
1個、250円くらいになったというのですね。
中国産ニンニクは、
誰も買わなくなったので、こちらが
1個25円ほどに値下げしたそうです。
日本人の付和雷同と笑っているわけにもまいりません。
ウチは昔から、自然食品店の有機野菜は
2、3割高いのは当たり前と思って買っていますから、
別に、中国の農薬事件に左右されることはないのですが、
いま主婦やOLは冷凍餃子ではなく、
自前の餃子を作ることになりましたから、
国産ニンニクが高いなどと文句をいっていられなくなりました。

たしかに、中国農薬食品騒動は、
食品の値段を上げ、
家計に大きな影響を与えているわけですが、
これまでの「安かろう、よかろう」という、
いい加減な拙速主義に警鐘が鳴らされたわけですから、
国家が食料政策を根本的に考え直すとともに、
このコラムでよく僕が言っているように、
日本人、一人一人が
食発想を変えるよいチャンスだと思います。

ものは考えようで、
長寿時代の健康発想を変え、
地消地産の新しいシステムを作り直すことは
地方の振興や環境問題にも
大いに寄与するのではないでしょうか?
4割輸入の食料政策によりそった
これまでの食育政策ではダメです。
官庁を横断する発想で、
新しい「日本列島環境改造計画」といった骨太の政策を
案出するときでしょう。
いま、参院の与野党逆転で、
政府も与党も野党も、
まったく新時代のメッセージを出せなくなっていますが、
もし近々、選挙があれば、
こうした「いのちと食料」の根本政策を提案できる
党と人を選ぶ時期だと、僕は思っています。

さて、これまで、自然食品店に行ったことがある人は、
家庭の食生活改善計画が立てられるでしょうが、
いったい、どこに行けば
産直野菜や有機野菜が買えるの?と
迷っている人は、
前回紹介した「月刊マクロビオティック」※1や、
月刊「むすび」※2という雑誌の巻末を見てください。
全国の自然食品店の一覧を見ることが出来ます。

また、拙著「ガン延命学新書」の巻末にも
いくつか、主だった自然食品店や自然食レストランの
一覧が載っていますので、
持っている人はこれを活用してみてください。
「いのちは食が作る」と自覚して発想の転換をしましょう。


1 http://www.ci-kyokai.jp/
2 http://www.macrobiotic.gr.jp/musubi/top/index.html


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2008年3月29日(土)

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