元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第2021回
私の長寿食、教えます

70歳近くになってくると、
どうもあちこちから病気の話が頻繁に入ってくるものです。
とくに、同輩のガンが急増していること、
もう一つは、自分の両親やおじさんおばさんが
アルツハイマーや認知症、さらに老人性骨折などで、
介護生活に入っている話です。

ともあれ、平均寿命が80歳、90歳、
いや100歳に迫ると言われても、
「元気で長生き」でなければ、
本人はもちろん、介護、看護する家族の者が、
大変な時代となりました。
誰しもが、どこかの王様のように
贅沢な介護施設や老人住宅で暮らせるわけではありません。
病院に入院すると言っても、
緊急の病気がなければ、すぐに追い出されてしまいますし、
ガンや痴呆症に対する医療の限界がありますから、
ただ医師や病院に頼るわけにも参りません。
過酷な手術や化学劇薬に頼り切っていれば、
「元気で長生き」どころか「寝たきりで命を縮める」――
ということになりかねません。
「ガン難民」「患者漂流」などと他人事のように
苦笑しているわけにも参りません。
この長寿社会は、心身のストレスばかりか、
お金の心配も増大させています。

というわけで、「元気で長生き」の秘訣は、
日ごろからの養生、とくに食養生の積み重ねであることは、
このコラムではなんども書いてきました。
なんとしても、日々の食事を
「偽食」「過食」から「正食」に変えて、
ゆったり、ゆっくり、スローヘルスにすごしていくことが、
賢くて、お金も安く上がる「延命法」というわけです。
このコラムのように、「食はいのちの源」などと
ズバリは書きませんが、あちこちの新聞や雑誌でも盛んに
「食の安全」「食育」であるとか、「伝統食」の見直しについて、
特集が多くなりました。

そうした特集では、いま発売中の
文藝春秋SPECIAL」の
文藝春秋SPECIAL (スペシャル) 2008年 04月号 [雑誌]
「長寿の食卓―大特集・私の長寿食、教えます」は必見必読です。
「食べて長生き」「食べて元気」!
いわば「長寿食の達人」が大集合して、
自らの長寿秘訣のエッセイを披露しているからです。

●特別対談・阿川弘之 三浦朱門
「不思議に命永らえて」
往事茫々、思いもよらず長生きした我ら二人の健康の秘訣とは?
●特別対談・辰巳芳子 福岡伸一
食の安全を守るためにいま我々がなすべきこと
●増尾 清
食品の安全な食べ方
──農薬・添加物を落とす方法
●特集 世界の長寿食
譚【王+路】美「中国四千年の長寿食」
黒田勝弘「長寿より長精?」
森枝卓士「インドの食こそ医食同源」
吉村作治「ファラオの食卓」
島村菜津「イタリア人が、今のところ長寿なわけ」
沼野恭子「グルジア料理──豊饒な地の恵み」

といった内容で始まりますが、中でも
「大特集 私の長寿食、教えます」と題する各界有名人
50余人によるエッセイが圧巻です。
このコラムでもおなじみの
85歳で元気凛々のエッセイスト・鮫島純子さんの
「長寿食」の秘密も、
ガン切らずに10年の僕の「延命食」の秘話も掲載されています。


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2008年3月9日(日)

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