元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1906回
スローヘルスな本を読もう(2)

ガンと長く上手に折り合って、ゆったりと延命するためには、
ただ病院に行って手術されたり、
化学劇薬を投入されれば済むというものではない――、
体の治療のみならず、心や魂のパワーを高めて、
「身、魂、心の人間丸ごと」で
人生計画を立てていくことが必要だ。
そのためには「スローヘルスな本」を読もう――、
「いのちの手帖」第4号では、、
患者や家族のみなさんに読んで役立てて欲しい本を
幅広い分野から紹介しているので
気になる本、興味の湧いた本からぜひ読んでほしい――

いま発売中の「いのちの手帖」第4号の書評ページ
「本の愉しみ ブックス フォア スローヘルス」
に掲載された特選本の紹介の続きです。

           *

●すべては「捨てる」ことから変わる
36日間でしあわせ体質に変わる本
(洞沢鯉江・著 学習研究社)――
気鋭のスピリチャル・カウンセラーによる、
36日間で「しあわせ体質」に変えるための自己向上本。
第1ステップ「いらないものを捨てよう」、
第2スッテップ「言霊を書き換えよう」、
第3ステップ「習慣を変えよう」・・・
9日間をステップとし、3日間インターバルを置いて、
さらに、次のステップに挑戦する3段階のプログラムで、
自分のエネルギーを高めようというもの。
毎日、気軽にコツコツ続けることが
いかに自分を前向きにするか? 
幸運を呼び込む秘訣となるか? 
その秘伝を分かり易く説き起こした本


●体だけでなく心で治そう
腰痛は脳の勘違いだった」(戸澤洋二著 風雲舎)――
著者は、理学療法、カイロプラティック、神経ブロック注射、
高圧酸素治療、そして骨接ぎ、鍼灸、整体、気功・・・と、
まさに西洋医学から東洋医学まで、
ありとあらゆる慢性腰痛を治すという治療に挑戦。
なかなか、コレといった治療にめぐり合えない、
苦難の日々が綴られる。
しかし、長い長い「腰痛」との付き合いのなかで、
とうとう、「痛みとは脳の勘違いで起るのではないか?」
という仮説にたどり着く。
体のサイドと心のサイドの両面から、
ホリスティックに腰痛を捉えた「図解付き」のユニークな本。

●魂の底からしみじみとトキメク一冊
なんでそーなるの!―萩本欽一自伝
(萩本欽一・著 日本文芸社)――
苦労人でありながら、天性が明るい人気コメディアン欽ちゃんが、
「人の縁」をひとつひとつ大切にして
大きく成長していく様子に引きこまれて、
ついつい一緒の気持ちで読んでしまう。
タイトル通り「なんでそーなるの!」という波乱万丈の半生が、
次から次ぎへと続くわけだが、
とくに、お母さん、そして奥さん、
お子さんとの絆を綴ったエピソード、
そして、40歳を期して予備校に行って勉強しなおすという、
本書の後半の部分は感動もの。
心の底から、魂の底からしみじみとトキメク一冊。

●「自分とは何か?」
地下室の手記
(ドストエフスキー・著 安岡治子・訳 光文社新訳古典文庫)――

40歳にしてエリート官僚を辞め、
地下生活を始める“俺”の自意識を見つめる話。
真の幸福とは、欲望でもなければ
理性や論理によって規制した状態でもない。
苦痛も苦悩も乗り越えて
「キリストを見習って没我的に生きることだ」とする
文豪・ドストエフスキーの真髄を綴った短編。
作品は1864年に書かれたが、
東京大学大学院准教授の安岡治子さんが、
新たに“俺”という語り口で親しみを込めて新訳。
みごとに19世紀の名著が21世紀の好著として蘇っている。
「自分とは何か?」
いまの読者にもエンパシー(共感)できる必読書。


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2007年11月15日(木)

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