第1637回
日本と台湾=外科医はこれほど違うのか?
僕たちが交流懇親会でお会いしたのは、
自らガンを克服した医師の方たちの話の続きです。
手術を避けて放射線と抗ガン剤、
さらに食事療法や天仙液療法で大腸ガンを克服した
許達夫(台中市林新医院医療副院長)さん、
そして、台湾の教育界、政財界の重鎮で、
胃ガンから肝臓ガン転移を克服した、気功や占術に詳しい
蘇仁宗(財団法人・重仁文化教育基金会董事長)・・・
に続いて、ガン克服の体験談をうかがったのは、
胃ガンから肝臓ガン転移を克服した、
呂樹炎(慶霖診所院長、大腸直腸外科医)さんでした。
呂樹炎さんは、これまで3000人の大腸ガン患者の
執刀をしてきたベテラン医師ですが、
この先生も「ガンと分かれば誰しもが
頭の中が真っ白になりますが、
精神的にこもらないことが大切です」と強調していましたが、
自らのガン体験を話す時も、片意地を張らず、
「医師の不養生」も反省しながら、
終始、笑顔で、じつにゆったりと語る外科医でした。
「医師でありながら自分のガンを疑ったときは、
なんとも矛盾する心理状態でしたが、
私自身、病院の開業間近で忙しく、検査もできない、
まさに医者の不養生でしたね、ハハハ。
思い直して、やがて自ら超音波、胃カメラで調べて、
胃ガンと分かった。肝臓転移も分かった。
肝臓専門の主治医に相談しても、
3ヶ月の余命といわれたのです。
日本の女子医大や
国立がんセンターの医師にも知り合いが多いので、
いろいろ相談したのですが、
決定的な治療法はないといわれて
西洋医学以外の治療法=
ガン統合医療を試してみようと思ったわけです。
とくに放射線は免疫力低下させるものだとわかっていましたから、
まず、天仙液、さらに、軽い水泳、テニスなどで、
免疫力を上げる努力をしました。
ガンに負けない体質に変えた上で、
1ヵ月後に抗ガン剤療法を選びました。
運がよかったのか、この治療を終えた1か月後には
元気が回復して仕事に復帰できたのです。
さらに3ヵ月後には違う抗ガン剤に変える工夫をし、
とうとう、半年後、ガン細胞は消えたのです。
主治医は手術した方がいいとすすめましたが、
この通り、私の場合は統合的な医療でうまく行ったわけです」
もし、日本の外科医自身が末期ガンと闘ったらどうでしょう?
内緒で、漢方や代替療法を併用していたとしても、
東洋医学の片棒を担ぐような証言は、
こう、あっけらかんとは出来ないでしょう。
日本と台湾=外科医の発想はこうも違うようです。
もちろん、日本と違って、4000年の漢方の歴史が根付き、
大学では東洋医学も勉強している、
この国の医師たちですから、いくら西洋医学主流とはいえ、
末期ガンと分かれば、両方の医学の長所を組み合わせて、
いのちを永らえようと思うのが当然かもしれません。
しかし、このホリスティックな発想は、
全く、切らずに延命した、僕のガン治療選択と同じです。
もはや、一発完治の「魔法の薬」や「奇跡の手術」は
この複雑病ともいえる
ガンには通用しないことがわかってきた時代です。
漢方も自然療法、食事療法も勉強してこなかった、
日本の大学病院の大半の医師たちが、
遅れているだけではないでしょうか?
まさに洋の東西を問わないガン統合医療や
精神性も考える人間丸ごと治療=ホリスティックな発想が、
これからのガン治療の主流、
いのち学の中心にならねばいかん・・・
僕は、ますます確信を深めたわけです。
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