元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1199回
ガンは急性老化、ボケは慢性老化

誰でもが体験する「3つの老い」とは、
・55歳〜64歳=両親の老い
・65歳〜74歳=夫婦の老い
・75歳〜84歳=自分の老い
――となります。
ですから、老齢介護という狭い発想ではなく、
「老化予防」という広いといいますか、
直面しているライフスタイルのつながり全体を見る、
「ホリスティックな介護学」の考え方が必要だ、
とくに家族経営という生活の場を中心に、
介護は組み立てることが、これからは大切だという
僕の講演話の続きです

          *

というわけで、
ガンもボケも長寿時代の「老化病」だ、
ならば「老化を遅らせる体質改善をすればよいのだ」と
気づいたわけです。
よく、ガンを昔の結核のような、
ちょっとロマンティックな「不治の病」と
勘違いしている人が多くて、
著名な作家のエッセイには、
よく、「ボケになるのならガンで死にたい」などと
書いている人がいます。
しかし、僕の体験からいって、
どちらが急激に老化がくるか? 
どちらが緩やかにくるか? の違いがあるだけで、
どちらも、50歳あたりから始まる、
典型的な「老化病」なのですね。

ちなみに
「慢性老化=ボケ(認知症)」
「急性老化=ガン」ですが、
死ぬときは、いずれも、
心、肺、腎などの生命維持臓器が犯されて、
人生を全うするわけですから、
ガンは「不治の病」ではなく、
遺伝子の異常が起こす「突発性の老化」なんですね。

ガンを「老化」という観点から見れば、
人生の「警告カード」「イエロー信号」と
思えばいいわけで、あきらめたり、
医者は神様だなどと妄信せずに、
じっくりとホリスティックな対応を図れば、
上手くいくのではないか?・・・と、
ガン病棟のベッドの上で、
ノートパソコンを叩きながら、
僕は考えまして、「手術すれば治療は終わり」
という考え方を止めたわけです。

というわけで、退院後から7年間励行してきた、
いのちのバランス療法とは、
漢方薬療法、呼吸法、温泉療法など、
いわゆる「体質改善の養生法」を組み合わせですが、
とくに力を入れて続けてきたのが、
マクロビオティックという玄米菜食法でした。

帯津先生が最近、
「ガンを治す、在宅療法大事典」という本を
出版なさいましたが、
その中に「退院後からほんとうの闘いが始まる」
と書いてあります。
手術、抗ガン剤、放射線といっても、
ガン細胞を叩いても、正常細胞も叩きますから、
局部は焼ききれても、副作用で免疫力が下がり、
下手をすれば、死を早めることにもなりかねません。
というわけで、
私は、これ以上、抗がん剤も放射線もやらない。
体質改善の代替療法を組み合わせて
生き延びようと考えたわけです。

「老化」を遅らせればガンも治る=
少なくとも延命できると、考えて、
いわゆる、西洋医学の治療だけでなく、
とくに食事療法や漢方薬療法による
スローヘルスな養生法を取り入れたわけです。


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2005年12月8日(木)

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