元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1181回
女性週刊誌の「ドクハラ」特集に登場

ドクターハラスメント、
つまり「無神経な医師による悪質な患者いじめ」は
おかしい!と、
ドクハラという流行語を作ったのは、
いまは亡き、
外科医の土屋繁裕医師ですが、
先生が追及した
病院における「ドクハラ」現象は、
ますます蔓延しているようです。

というわけでしょうか、
「週刊女性」という週刊誌から、
ドクハラ、とくに女性患者に対する
セクドクハラに怒る投書がたくさんきているので、
アドバイスをしてほしいと依頼が来ました。
僕も「ガン患者よ、ドクハラと闘おう」といった
本を書いていますので、
本来ならば、
土屋先生がコメントすべき仕事が、
僕の方に振られてきたわけです。

たしかに、
まえにもこのコラムでも
(第357回 医療の「バカの壁」は壊しましょう)
解説しました。
エッセイスト・逸見晴恵さんと、
産婦人科医・対馬ルミ子さんの対談などを紹介しつつ、
セクドクハラの原因を探った内容でした。

          *

逸見:デリケートな部分を内診される、
    その内診台に上がるということに、
    まず抵抗がありますね。

対馬:私が昔、産婦人科の研修をしているとには、
    教授や研修医など十数名で、
    外来の内診が行われたりしました。(略)

対馬:女性は、医療の現場では、
    医師―患者、男性―女性と
    二重の上下関係に置かれてきました。

          *

セクドクハラ医師をのさばらせる原因は
「医師と患者の主従関係」
「男医優位の医療システム」にある――、
近代医療は女性差別の歴史であった――
というわけですが、
まだまだ、女性患者への無神経な医師の発言や
態度はひどいものです。

さて11月8日発売
(11月22日号)の週刊女性に掲載された
ドクハラ記事は
「無神経な告知、悪質ないやがらせ、セクハラ・・・
 ドクハラ医師を見抜くには?」
というタイトルでしたが、
「30代で妊娠したと思って婦人科に行ったら、
 先生に“もういらないだろう!2人もいるんだから”
 といわれました。
 内診では看護師に
 “こりゃあ〜下つきだよ”と大きな声でいうし。
 とても恥ずかしかった」
といったセクドクハラの体験報告が
ぞろぞろ投稿されているのです。


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2005年11月20日(日)

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