元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第1001回
「外なる治療」「内なる治療」

前回紹介した
越中・富山の薬売りの秘伝・
『言葉の置きぐすり』という本には、
検査漬け、薬漬けに慣らされてしまった
僕たち、現代人が忘れてしまいがちな、
じつにスローヘルスな健康の知恵が
満載されています。

「食の大事」という項目を開けてみましょう。
栄養のとりすぎは老化の原因
肉は少なめに野菜はたくさん
砂糖は少なめに果物を取る

さらに「日常の留意」という項目が続きます。
早寝早起き病知らず
くよくよ思い悩まずよく眠る
理屈をならべず実行する

誰でもが「そんなこと、分かっているよ」と
いいたくなるフレーズばかりですが、
暴飲過食になりがちな僕たちには、
耳の痛い「言葉の置きぐすり」ではありませんか?
しかし、これぞ、いまも立派に通用する
「健康管理の基本」なのです。

昔は「おばあちゃんの知恵袋」といわれて、
こうしたスローヘルスな知恵は、
口伝えに教えられたものですが、
昔の薬売りはえらいものですね。
「ホリスティック医療」などと
難しい言葉を知らなくても、
薬やメスだけに頼るのではなく、
自らの内にある「自然治癒」の力をつけよう、
人間丸ごとの健康管理が、
「病気知らず」の知恵だ・・・
と教えているわけです。

これは、東洋医学や日本の伝統療法で伝えられた
当たり前の養生法ですが、
この発想法が蔑視されだしてから、
ガン、糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞・・・といった
生活難病が増えたといってよいでしょう。

ちなみに、こうした自然治癒力を
大切にする考え方は、
昔、西洋でも当たり前の発想だったのですね。
まえにホメオスタシス(homeostasis)の
話をしたことがありますが、
これは
「人間の体は、まわりの環境が変わっても、
 体温維持、血糖値の調節、ホルモンの調節など
 いつも生命機能を正常バランスに保つ」
という自然界の基本法則のことですが、
たとえば、英国などで再評価されている代替療法=
「ホメオパシー」療法なども、
「心身に優しい医療の知恵」です。

ホメオパシーは
「西洋の漢方薬」とも呼ばれますが、
僕の主治医の帯津良一医師も
積極的に取り入れており、
最近、見直しが始まっております。

病気の治し方には、
『外なる治療』のほかに、
『内なる治療』があることを忘れてはならないのです。


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2005年5月24日(火)

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