第953回
いよいよ玉川温泉の季節です
すでに、5月のゴールデンウイークに
温泉旅行の計画を
立てた人もいると思います。
このコラムでも何度も書いてきましたが、
毎年、僕は、ガン患者によいとされる
「癒しの温泉」に行くことにしています。
寒い冬は、南の台湾の北投(ぺいとう)温泉で、
ゴールデンウイークは、東北の玉川温泉で
英気を養っています。
この二つの温泉は、
「北投石」(ほくとうせき)という、
世界でも珍しい鉱物を産出する名湯です。
「北投石」は、日本、台湾両国で
天然記念物とされています。
天然ラジウムやラドンガスを含み、
噴出する溶岩や温泉の中で、
数万年をかけて生成されたもので、
その発する自然放射線が、
人間の体内の新陳代謝を活性化させる、
自然治癒の効果を高めると信じられ、
研究されてきました。
それゆえに、玉川温泉や北投温泉などの温泉地が
ガン、リウマチなどの難病患者から
信奉されているようなのです。
さて、玉川温泉ですが、
すでに行ったことのある人ならご存知でしょうが、
お湯自体は酸性度の強い温泉ですから、
入るとピリピリと肌を刺激しますから、
長時間浸かるというより、
何回か小分けにして浸かったり、
入る前には普通のお湯をかけてから入ったり、
それなりの温泉ルールがあります。
(ちなみに、北投温泉の方は、
それほどピリピリしません)
詳しく知りたい人は、玉川温泉などの
ホームページを参考にしてください。
では、なぜ、玉川温泉などのラジウム温泉が
難病患者に好まれるのか?
すぐ「奇跡の温泉だ」「神の湯だ」と
大騒ぎする人もいますが、
僕は自然治癒を大事に考えるタイプですが、
やみくもに「神がかり」になっても、
患者にはなんのメリットもないと体感しておりますから、
こうした治癒療法に関する限りは、
自分が納得いくまで検証して、
その上で活用すべきだと考えています。
というわけで、少し検証してみましょう。
まず、こうした温泉の効果のひとつは
鉱石に含まれる
「ラジウム」の放射線がもたらすもののようです。
さあ、一般に「放射線」と聞くと、
どうしても被爆というイメージを抱いてしまいますが、
稀元素鉱物、ラジウム鉱石が本来持っている
自然の放射線は、
α(アルファ)β(ベータ)γ(ガンマ)線に分かれ、
地球が誕生した40億年前から
存在しているといわれています。
その中のガンマ線が一番通過力を持っていて、
体内に有効な効果をもたらす・・・
こう、昭和の初めごろから、
東北大学などの「温泉博士」と呼ばれる人たちからも
研究されてきたというのです。
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