元週刊ポスト編集長・関根進さんの
読んだら生きる勇気がわいてくる「健康患者学」のすすめ

第952回
「お金」の次は「いのちの三分法」

この世知辛いペイオフ時代には、
「財布を4つでも5つでも持ちなさい」という
われらが邱永漢さんの新・財産分割法の知恵が、
ますます大切になってきたという話をしてきました。
また、経済評論家の太田晴雄さんの
「資産疎開」というキーワードも紹介しました

ところが、この不透明で、不確実な時代には、
お金だけでなく、あなたの「いのちの保全」も
「分割法」にしておいたほうが賢明ですよ、
という、新しい考え方が出てきているのです。

じつは、この「資産疎開」の著者、太田さんは、
こんど新著で「医療疎開」というキーワードを
世に問うているのです。
新しい本は
「がん患者のプロが書いた医療疎開のススメ」
というものですが、
太田さんは、ガン歴11年という、
お金のプロだけではなく、
いのちの達人でもあります。

この本の概要を出版社のガイドから引用しておきましょう。
「胃の全摘出、抗がん剤、丸山ワクチン、代替治療・・・。
 あらゆる治療を経験した
 “がん患者のプロ”が最後に目指した地は、
 驚異の治癒率を誇る最先端の治療法
 「ボディ型ガンマナイフ」治療を受けることのできる
 北京空軍総医院だった――。
 がんで「余命60日」と宣告されて以来、
 11年間元気に生き続けている
 著者による渾身のがん治療ドキュメント!」

「切れば、はい、終わりです」という
日本の旧態依然としたガン治療=手術至上主義では、
わが身が守れないと、
北京の病院に出かけて、
最先端の医療を受けてきたという
壮絶な闘病法です。

僕のコラムや本を読んでいる人なら
お分かりでしょうが、
日本のガン治療は、
「切る、叩く、焼く」=昔どおりの
手術、放射線、抗がん剤といった療法しか認めません。
最新治療技術の導入、さらに
僕たちが提唱している代替療法を含めた
幅の広い「治療選択」=統合医療も認めません。

ですから、アメリカなどの先端医療地域にいって、
治療を受ける「医療疎開」が、
徐々にですが出てきているわけです。
僕にしても、食道ガン手術を拒否して、
日本国内では「放射線、抗がん剤」、
それに加えて食事療法、漢方療法、呼吸法といった、
まさに「いのち保全の分割法」の組み合わせで、
この7年間延命してきました。
さらに、中国の天仙液という漢方複合薬の開発者、
王振国医師の病院に行って、
日本では出来ない漢方治療も受けて、
「医療疎開」して参りました。

このコラムでは、なんども、ガンの統合医療、
さらに「いのち、からだ、こころ」を診る
ホリスティック医療こそ、
この複雑怪奇なガンを乗り越える最良の方法だと
申し上げてきましたが、
分かりにくければ「お金の分割法」の次は、
この長寿難病時代を生き抜く知恵は「いのちの分割法」だと、
キモに命じたらよいと思います。
「お金の疎開」も大切ですが、
これからは「いのちの疎開」も大切な時代なのです。


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2005年4月5日(火)

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